「夢中になっていたよ」2回戦でディミトロフを苦しめたマクドナルド[全豪オープン]

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マッケンジー・マクドナルド(アメリカ)はUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)の3年生を終えた後、自身がプロに転向する準備ができているとわかっていた。NCAA (米大学体育協会) のシングルス及びダブルスを制覇し、次の一歩を踏み出す準備ができていると確信したのだ。

今年の「全豪オープン」に登場するというサプライズを見せた後、マクドナルドは間違いなく正しい判断をした。

水曜日の夜に行われた「全豪オープン」の2回戦で、22才のマクドナルドは予選から姿を現し、世界ランキング3位のグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)に冷や汗をかかせた。最終的には3時間半近くをかけ4-6、6-2、6-4、0-6、8-6で敗れたが、ディミトロフをフルセットまで追い詰めた。

「夢中になっていたよ」とマクドナルドは言った。「長い試合だったけれど、一瞬一瞬すべてを楽しんだ」

世界ランキング186位でトーナメントに参加したマクドナルドは昨年、メジャー大会の予選突破に3度失敗したが、今年の「全豪オープン」で巡り合わせが変わった。予選最終戦でベテランのステファン・ロベール(フランス)を3セットで下し、本戦出場を果たした。

マクドナルドはその後、一回戦で同じく予選通過者であるエリアス・ウマー(スウェーデン)を破り、精鋭が集うツアーレベルでの初勝利をものにした。2016年に大学を中退することを決めてからプロの下部サーキットで苦戦してきた後で、これこそがマクドナルドが必要としていた後押しだった。

「取り組み始めようとしている時は特に、誰でも不安になる」と2回戦の終了後にマクドナルドは語った。「誰でも本当に苦しくなる、特にフューチャーズやチェレンジャー (トーナメント) ですぐ負けたりすると。このスポーツではとにかく本当に冷静でいなければならないんだ」

ディミトロフとの2回戦に進出したものの、マクドナルドはひどく格下だった。これまでの対戦相手の中で一番ランキングが高いのは、2016年にニューポートで戦った69位のラジーブ・ラム(アメリカ)だった。

しかし、この状況に飲み込まれようとせず、マクドナルドは「ATPファイナル」の覇者であるディミトロフのサーブをブレークして第1セットを奪う。その後2セットは経験豊富なディミトロフの猛烈な反撃に遭い2セットを続けて奪われてしまう。

しかし、マクドナルドは心から楽しんでいるようだった。第4セットを6-0で取って試合を第5セットにまで延ばし、ウィナーを決めて両拳を突き上げ、何度も頭上で両手を降って観衆を自分の側に巻き込んだ。

「勝利までどれだけ近くにいたかはわかっている」とマクドナルドは後で言った。「でも彼はすばらしい選手だ。しばらくの間、手の届くところにいたんだ。全体として言えば、ネガティブなことよりポジティブなことの方がずっとたくさんある」

同じアメリカ人のサム・クエリー(アメリカ)はマクドナルドをよく知っている。カリフォルニアで一緒に過ごしたこともある。クエリーは、ここ数年のマクドナルドの成長に驚いてはいない。

「彼が大学1年生のときだったけれど、何度か練習後に車で家に送ると乗っている間ずっと僕に質問してたよ。例えば『ここのフォアハンドではどうしますか?』『遠征はどういう感じですか?』って」とクエリーは語った。「彼はとにかくいつでもすごく好奇心が強いんだ。だから良い結果につながっていて嬉しい」

マクドナルドはディミトロフと練習をしたこともあり、ロジャー・フェデラー(スイス)と打ち合って過ごしたこともある。マクドナルドの成功は、10代でプロに転向せずに大学に行くと決めたテニス選手にも道があることを示して見せたのだ。

「大学に行ったから、他の選手たちと比べてATPの大会でプレーする機会はあまり多くなかった。だから一旦 (プロに) 転向したら全力を尽くさなければならない。UCLAを出てから僕が意識していることだ」とマクドナルドは語った。

(C)AP(テニスデイリー編集部)

※写真はディミトロフ戦でのマッケンジー・マクドナルド
(AP Photo/Andy Brownbill)