波にさらわれた二人の若者の命をドローンが救うという出来事が、オーストラリアで起こりました。ドローンは通常の救助員が泳いで救助に向かうよりも格段に早く現場に到達することに成功しており、知られている限りでは世界で初めての「ドローンによる水難救助」が実現されています。

Drone used to save two swimmers caught in rough surf at Lennox Head

http://www.smh.com.au/nsw/world-first-a-drone-has-been-used-to-rescue-two-swimmers-struggling-in-heavy-surf-20180118-h0kg9m.html

Little Ripper lifeguard drone rescues stranded swimmers in Australia - TechSpot

https://www.techspot.com/news/72822-little-ripper-lifeguard-drone-rescues-stranded-swimmers-australia.html

救助に使われたのは、「Little Ripper」と名付けられているヘリコプター型のドローン。アメリカのPulse Aerospace製のモデル「Vapor 55」をベースにしたもので、単なるリモート操縦が可能なヘリコプターではなく自律飛行が可能な軍用レベルの機体とのこと。そこに救助に必要な装備が追加されています。



実際にLittle Ripperがおぼれている人を助けた時の様子が、ドローンに搭載されたカメラによって克明に記録されています。

Australia lifesaving drone makes first rescue - YouTube

この一件の舞台は、オーストラリア東部のゴールドコースト近郊にある「レノックスヘッド」と呼ばれる地域の海岸です。画面では、海から陸地に向かって強い波が打ち寄せている様子が確認できます。



ドローンのカメラが、水面に浮かぶ二人の人影を捉えました。沖に流された2人は、強い波のために浜辺にたどり着けない様子。



するとドローンは上空から、黄色い物体を投下。投下されたのは、水の上に浮かぶことでしがみつくことが可能な浮力体です。



水難事故の多くは、長い時間泳ぎ続けることで疲労がたまることで発生するといわれているため、このような道具が人命救助に大きく役立つことになります。



浮力体にしがみついた2人はその後、ライフセーバーによって救助された模様です。



今回の一件では、「ドローンがおぼれている人をつり上げた」というわけではありませんが、ドローンによって一刻を争う人命救助において大きなアドバンテージを得られることが立証されています。今回のようなケースの場合、通常の救助員が泳いで救助に向かうまでにはおよそ5分から6分の時間がかかりますが、このドローンでは離陸して現場に急行し、浮力体を投下するまでに要した時間はわずか70秒だったとのこと。ドローンと救助員を組み合わせることで、従来はできなかった迅速な対応が可能になることが示されています。