不安を減らし集中モードに入る

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集中力を磨くトレーニングとして、屋内では前々回で紹介した「マインドフルネス」を主に使いますが、屋外では、今回紹介する「注意訓練」が最適です。
本連載では、脳の仕組みを活用した世界水準の集中力を磨く技術が網羅されている新刊『世界記憶力グランドマスターが教える 脳にまかせる超集中術』から集中術のエッセンスを紹介していきます。

2つの音を使って、注意力を上げる

 意識に働きかけて心のストレスを減らす方法に、「注意訓練」があります。

 これは「1つのことにとらわれすぎない心のつくり方」を学ぶトレーニングです。

 注意の矛先を変えることが不得手な人は、一度ネガティブな感情にとらわれたらそこから抜け出しにくくなるのです。すると、悪いスパイラルに陥り、さらに気持ちが悪化することにつながってしまいます。

 そこで、適度に注意を分散できるようにするのです。

 これは、まさに「注意力」を上げる訓練にうってつけです。

 その方法は簡単で、効果が非常に高く、私も集中力トレーニングの一環として行っています。私の場合、自宅にいるときは「マインドフルネス」、外に出たときは「注意訓練」というように、トレーニングのタイミングを分けています。

 まずは注意を向ける対象を用意します。いくつか候補があるなかで、よく使われて簡単にできるのが「音」です。

 その音とは、周囲で聞こえるエアコンの音や自動車の走る音、雨の音、鳥の鳴き声といった環境音を指しています。

 流れとしては単純です。

●周囲の音から1つを選び、まずはその音に集中する
●次に対象の音を1つ増やし交互に集中を切り替える
●2つの音に対し、同時に注意を向ける

 という流れになります。

 方法を具体的に説明すると、こうなります。

(1)その場所で聞こえる周囲の音から1つにしぼり、1分間ほどその音に集中する
(2)次にもう1つ音を追加して、その2つの音への注意の向きを交互に10秒おきに変える。トータル1分間行う
(3)今度はその2つの音に対して同時に意識を集中することを1分間続ける

私自身は(1)を3分間、(2)は30秒おきにトータル3分間、そして最後の(3)を3分間行っています。

 方法としてはこれだけです。それぞれの時間は自分に合うように延ばしても問題はありません。

 集中力のトレーニングとして、心が平穏なときに行ってもいいのですが、大事な場面に臨む直前などの緊張する場面であったり、急に不安な気持ちに襲われたり、いやな記憶が頭に浮かんできたりと、ネガティブな感情にとらわれそうになったときに、この「注意訓練」をすれば、意識を周りの音に移すことができ感情をやわらげることができます。

 感情の切り替え法としても、「注意訓練」を利用してみてください。