執筆:月刊『からだにいいこと』編集 -株式会社からだにいいこと

空前のペットブームと言われる昨今。ペットとの距離が近づいているからこそ要注意したい、ペット由来感染症についてご紹介します。

ペットからうつる感染症に注意を

犬や猫など、自分のペットの画像をSNSにアップして人気になっている人が急増中。今、空前のペットブームとも言われており、この15年間で、ペットの病院や餌などにかける金額は2倍に増えているのだそう。ペットを家族同然と考え、手厚いケアをしている人が増えていると考えられます。
大切な家族の一員ですが、やはりペットは動物。動物と人との間で感染する病気「ペット由来感染症(ズーノーシス)」に注意する必要があります。別名「人獣共通感染症」「動物由来感染症」とも呼ばれることも。世界保健機関(WHO)が確認しているもので、150種類以上もあります。犬や猫から人に感染する病気をご紹介します。

犬や猫から感染するペット感染症

◯狂犬病

感染した動物に人がかまれることで感染。発症すれば必ず死んでしまう危険な病気です。かまれた部分の感覚が鈍り、錯乱、興奮状態などの神経症状が起こったあと、呼吸麻痺に陥り、死に至ります。

◯猫ひっかき病

感染している猫にかまれたり、ひっかかれたりすることで感染。幹部が赤くなり、潰瘍に。発熱もともないます。

◯パスツレラ症

感染した動物にかまれたり、ひっかかれたりすることで感染。患部が発赤し、骨髄炎になる場合も。

◯トキソプラズマ症

感染した動物のふんの中にいるものが、口に入ることで感染。ほとんどの人の場合は無症状ですが、妊婦が感染した場合は流産、死産になることも。

◯回虫症

回虫の卵がいる毛、ふん、砂などが口に入ることで感染。子供に多く、発熱、肺炎、神経症状などがあらわれます。

◯Q熱

感染した動物の尿、ふんや獣皮等にふくまれる病原体を吸い込むことで発症。ダニが媒介する場合も。感染すると、発熱、頭痛、悪寒、筋肉痛などの症状があらわれます。ただし、感染しても半数の人が無症状です。

大切なペットだからこそ一定の距離を

これらの感染症を予防するためには、予防接種はもちろんのこと、飼い主が普段から気をつける方法以外にありません。ペットは大切な家族の一員だからこそ、お互いのために一定の距離を保つように心がけましょう。

ペットの口や爪の中に細菌やウイルスがいます。キスやスプーンの共有、口移しで餌を与えることは避けて。また、タオルの共有もおすすめできません。ペットと一緒に寝ると、睡眠中にひっかかれる場合もあるのでベッドに入れることも避けた方がいいでしょう。そして、ブラッシング、爪切り、お風呂に入れるなど、ペットを清潔に保つことを心がけてください。

細菌やウイルスの中には、動物には病気を起こさなくても、人には病気を起こすものもあります。動物にさわったら必ず手を洗いましょう。