タブレットで歯みがき状況を確認しながら患者とコミュニケーション

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 富士通とサンスターグループは、IoT(モノのインターネット)対応の“スマートハブラシ”と、歯科医院向けクラウドサービスを連携させた先進予防歯科サービスを2018年1月末から始める。自宅での日々の歯みがきの状況をIoTで記録。これを踏まえて、歯の健康を保つ上で必要な患者による予防行動を、通院先の歯科衛生士が指導する。20年までに、予防型歯科医院を中心に、約500の歯科医院へのサービス提供を目指す。

 富士通が歯科医院向けに提供しているクラウドサービスと、サンスターのIoTスマートハブラシ「G・U・M PLAY(ガム・プレイ)」を連携する。ガム・プレイは加速度センサーを内蔵し、近距離無線通信規格「ブルートゥース」経由でスマートフォンの専用アプリケーション(応用ソフト)と連動する。歯みがきの動きや時間、みがき残しの状況などを記録・分析することで、日常の歯みがきの状況に応じて、歯科医院が患者を指導できる。これにより、虫歯や歯周病にならないための「予防歯科」の定着を目指す。

 富士通が提供する歯科医院向けにクラウドサービスでは、患者がパソコンやスマートフォンから、いつでも自分の「歯の健康ファイル」を閲覧・保存することが可能。予防歯科の第一人者である熊谷崇氏が理事長を務める日吉歯科診療所(山形県酒田市)で初導入され、現在、約50の予防型歯科医院で利用されている。

 ガム・プレイとの連携は、新メニューとなる。患者はスマホの画面に個別に表示されるみがき方の指示に従って、日々の歯みがき状況を確認しながらホームケアを継続できる。

 日本人の8割は毎日2回は歯を磨いているとされるが、みがき方の癖やみがき残しなどで虫歯となり、治療を繰り返しながら高齢になって抜歯に至ることは少なくない。「歯の1本1本に役割があり、全ての歯を残すことが歯科医療の目標だ。子どものころからメンテナンスしていれば、それは可能だ」(熊谷理事長)という。
(文=編集委員・斎藤実)