熊本県のPR目的で誕生したが、今やキャラそのものが大人気となった「くまモン」。熊本県の決定に「地元企業を殺す気か!」などと激しいブーイングが起きているが、キャラクタービジネス業界の常識に照らし合わせて考えてみれば、熊本県の決断は正しい Photo:Imaginechina/AFLO

写真拡大

熊本県が「くまモン」の使用権を海外企業に解放したことを巡って、地元企業から大ブーイングが起きている。確かに地元企業にとっては大損失にも見えるが、これは「くまモン」がディズニーの「ミッキーマウス」のように、世界レベルの人気キャラクターになれるチャンスでもある。(ノンフィクションライター 窪田順生)

かわいい「くまモン」を巡って
シビアな利権争いが勃発

 日本一の「ゆるキャラ」を巡って、ゆるさ感ゼロで、超シビアな「利権争い」が勃発してしまった。

 今月8日から、熊本県が「くまモン」のイラストを、小売価格の5〜7%を使用料として支払えば海外企業でも使えるという新制度を導入したところ、地元で「くまモン」ビジネスを展開している方たちから「地元企業を殺す気か!」といった大ブーイングが起こって、超険悪なムードが漂っているのだ。

 新制度の説明会では以下のような怒声が飛んだ。

「我々の商売のチャンスがなくなってしまう」
「どこでも作れます、誰でも作れますとなった場合に、果たして熊本県内の企業に何かメリットがあるんでしょうか」(テレ朝news 2018年1月16日付より)

 メリットどころか、既に「実害」も出てきているようで、九州版の「朝日新聞」(2018年1月16日)によると、「くまモン」ぬいぐるみを製造していた県内業者は、これまで輸出先だった台湾企業から「今後は自力で作れるから」と言われ、600万円分の取引がフイになってしまったという。

 こういうニュースを耳にすると、「熊本が潤うためにつくられたキャラクターを、中国や台湾に売りつけるのか!」と怒りに震える方も多いかもしれない。

続きはこちら(ダイヤモンド・オンラインへの会員登録が必要な場合があります)