現金やクレジットカードはもちろん、iD、交通系電子マネー、Apple Pay、Android Pay、そしてLINE Payや今回の「d払い」のようなバーコード決済まで手広く対応するローソン。コンビニエンスストアにとって、キャッシュレス化を進めるメリットは大きいと同社執行役員でマーケティング本部長の野辺一也氏は語る。

ローソンの野辺氏(左)とNTTドコモプラットフォームビジネス推進部長の前田義晃氏(右)

 野辺氏によれば、現在、ローソン店頭での決済のうち8割が現金。さまざまな決済手段に対応しながら、非現金の利用は2割に留まる。まだまだ主流とは言えない非現金決済をなぜローソンが進めるのか。理由のひとつはポイントカード。どんなユーザーが何をいつ買ったか、という情報をまとめていくことで、将来取り扱う商品ラインアップなどに活用していく、いわゆる購買履歴に関する手段としてポイントカードは重要な取り組みと位置づけられている。

 また現金決済はどうしてもレジでの手続きに時間がかかる。これが、朝やランチ時といったタイミングで重なれば、レジ前に行列ができる。忙しいタイミングで来店したユーザーは、その行列を目にすると店を去ってしまう、つまりローソン側にとっては機会損失に繋がる。「非現金と現金では、(レジの)通過スピードが違う」(野辺氏)ため、購買数の増加、あるいは購買意欲を呼び起こすことに繋がる。

 地味ながら、現金の物量もまた、店舗運営では手間(コスト)がかかるポイントだ。どうしても少額決済ばかりになるコンビニエンスストアでは、自然と百円玉が集まる。これを紙幣に両替するのは、店舗オーナー側の作業になり、野辺氏は「ものすごい業務コスト」と表現する。さらに、多額の現金がいつも店頭にあれば、24時間店舗にとっては、強盗などの危険性も高めてしまう。

 購買履歴の管理、購買機会の創出、そして業務コストの抑制と、非現金化には多くのメリットがあるというのがローソン側の考え。店舗からドコモには「d払い」の手数料を支払う必要はあるが、店舗運営などのコストを考えればメリットがあり、導入を進めていく考えだという。野辺氏は、これまでLINE Payなどに対応していたことから、ハードウェアとして新たに追加投資する必要もなく、システム開発だけで済むとも語っていた。