旭山動物園/キングペンギンのヒナ(2018年1月撮影)/(C)旭川市旭山動物園

写真拡大

旭山動物園の冬の風物詩といえば、ペンギンの散歩! 冬期の運動不足解消のために園内約500メートルを歩くもので、毎年積雪期の12月中旬から3月下旬ごろまで実施されているガイドです。また、冬にだけ開設する「トボガン広場」もあるのですが、今年2018年の旭山動物園にはキングペンギンのヒナが1羽います。

旭山動物園/ヒナが親に何かおねだりするような仕草も(2017年12月撮影)/(C)旭川市旭山動物園

茶色い羽毛に包まれた、まるで「キウイフルーツ」のような見た目! 羽がふかふかしているため、親よりも巨大に見えるので、「あれがヒナなの!?」と一瞬びっくりするかもしれません。魚をとりに出掛けるのは親だけなので、ヒナは散歩には参加していません。ただ、親が散歩から戻ってくると何かおねだりするような仕草を見せることもあるそうですよ。

茶色い羽毛に覆われているヒナですが、徐々に羽毛が抜け換わり、大体3月ごろまでにはこの姿も見られなくなるそう。現在、1月中旬時点で翼部分の羽毛が抜け始めているそうです。ふかふかの「キウイフルーツ」のような姿が見たい方はなるべく早く動物園へ!

続いて、毎年人気のペンギンの散歩。たまにジェンツーペンギンも参加しますが、散歩に出るのはおもにキングペンギン。野生のキングペンギンは繁殖期になるとコロニーという集団を作り、そこから魚をとりに行くため海まで歩いていきます。ペンギンの散歩はこの習性を生かしたもの。ペンギンというと「泳ぎは得意、でも歩くのは苦手」というイメージがあるかもしれませんが、キングペンギンは日常的に歩く生き物なのだそう。

ちなみに、キングペンギンは高い集団性を持っていますが、ボスやリーダーがいるわけではなく、先頭を歩くのは誰でもいいのだとか。

2月末までは午前11時と午後2時半からの2回、3月からは換羽期に入るため午前11時から1回のみの予定となっています(換羽期になると散歩に出たがらなくなるそう)。

コースは、「ぺんぎん館」を出発して、「あざらし館」横を通過、「学習ホール」付近で折り返し、「かば館」「きりん舎」のそばを通って「ぺんぎん館」に戻ってくる、という往復約500メートル。散歩の目安時間は30〜40分程度ですが、歩くスピードはその日によってまちまち。もし、バスの発車が迫っているなど時間に余裕が無い方は、出発地点付近で待機しておくといいかも。

人気のガイドなのでどちらの時間帯も混んでいますが、比較的混雑するのは往路、特に「ぺんぎん館」から「あざらし館」あたりの散歩コースは人が多いかもしれません。

コース内には赤い線が引いてあるので、必ずはみ出さないようにしましょう(カメラや自撮り棒含む)。フラッシュ撮影や、ペンギンに触るのは禁止です。そのほか、ペンギンの前を横切らない、前列の人はしゃがむ、傘をささない(降雪の状況、客数による)といった注意事項があるので気をつけましょう。

ペンギンの散歩やヒナを見学したら、「トボガン広場」もお忘れなく。「トボガン」とは、腹ばいで雪の中を行動するという意味。ぺんぎん館の屋外放飼場と橋でつながっている“ペンギンの遊び場”で、積雪期にだけ作られる施設なんです。雪の中をペンギンが歩いたり、翼(フリッパー)で雪をこぐようにして移動するようすを身近に観察できる広場なんですが、出てくるかどうかはペンギンの気分次第! 園内見学の合間に、ちらっと覗いてみてください……。

ペンギンが空を飛んでいるかのように見える「水中トンネル」が有名な旭山動物園ですが、ペンギンの散歩が見られるのは冬だけ。今年はヒナもいますから、「寒いから……」と怖気づかず、ぜひ遊びに行ってみてくださいね!

※写真提供:旭川市旭山動物園

旭川市旭山動物園 ■開園期間:冬期開園11月11日(土)〜2018年4月8日(日)※12月30日(土)〜2018年1月1日(祝)は休園 ■時間:冬期開園10:30〜15:30※入園は〜15:00 ■住所:旭川市東旭川町倉沼 ■電話:0166・36・1104 ■料金:大人820円、中学生以下無料(北海道ウォーカー)