By Diego A

AppleはiPhoneやMac、iCloudなどに保存されているデータがユーザー以外に見られることがないようにするためのセキュリティを強化していますが、FBIや警察などの法執行機関に対しては捜査の際に必要な情報にアクセスするために協力しているとForbesが報じています。

FBI's San Francisco Chief: We Heart Apple, They Train Our Cops

https://www.forbes.com/sites/thomasbrewster/2018/01/16/apple-and-the-fbi-are-closer-than-you-think/#4a37b2624b63

Apple educating FBI, other police on accessing data from iPhones, Macs & iCloud

http://appleinsider.com/articles/18/01/16/apple-educating-fbi-other-police-on-accessing-data-from-iphones-macs-icloud

Forbesによると、AppleはiPhoneなどの端末に備わったセキュリティを回避するための方法を法執行機関に伝授しているというわけではなく、端末やクラウドに保存されているデータを収集するための他の手段を指南しているとのこと。スマートフォンなどの端末からデータを取得して捜査にいかす手法は「デジタルフォレンジック」(デジタル鑑識)と呼ばれ、Appleはこの捜査に関するスタッフに対して調査に影響を与える可能性のあるiOSとmacOSのアップデートがあるたびに通知を行っているそうです。

Appleはこのトレーニングを無料で提供していると伝えられており、データの収集に関連する技術やプロセスを理解していない各地の警察官に対して多くの時間を費やしているとのこと。その量は実に膨大なものとみられ、ある警察ではAppleから資料のデータを受け取った際に紙に印刷したところ、1万5000ページにも及んだことが報じられています。



By jen collins

FBIサンフランシスコ支部の特別捜査官であるジョン・ベネット氏は「FBIはAppleとの間で同じ地域に存在していることに加え、Appleの製品とエンジニアリングの観点から彼らが行おうとしていることを理解することで素晴らしい関係を持っています」と語っています。Appleによるトレーニングの一部は、FBIの「シリコンバレー地域コンピューター・フォレンジック研究所」で行われています。ベネット氏はまた、過去の犯罪でAppleの製品が用いられていたことについて触れ、「Appleは素晴らしい企業であるだけでなく、被害者でもあります。同社の製品が叩かれ、従業員も傷つけられたことから彼らはFBIにコンタクトをとり、助けを必要としてきました」とも述べています。

Forbesによると、FBIは2017年11月にテキサス州サザーランドスプリングスで発生した銃乱射事件でも「第三者」の協力を得ているとのこと。この事件は、容疑者であるデヴィン・ケリー氏がキリスト教の教会に押し入り、銃を乱射して26人を殺害したもの。ケリー氏はその後、自動車の中で射殺された状態で発見されたのですが、ケリー氏が所持していたiPhone SEを捜査する際に、FBIは第三者からの協力を得ていたことが明らかにされています。

テキサス州の教会内で銃乱射事件が発生、少なくとも26人が死亡・実行犯も逃走途中に死亡 - GIGAZINE



ベネット氏はForbesに対し、「Appleが過去に行おうとしたことは、ユーザーのプライベートなデータにアクセスできないようにするための技術をエンジニアリングすることであり、それは前FBI長官だったジェームス・コミーが語っていた安全保障とプライバシーの間にある『バランス』です。我々は、そのどちらが優先されると語る立場にありません」と述べています。