学生の窓口編集部

写真拡大

大学生になると、自宅から学校までが遠く、在学中はアパートを借りてそこから通学するというケースも多いでしょう。いわゆる一人暮らしですね。住めば都といいますが、快適に暮らせるに越したことはありません。今回は、大学生向けに「アパート探しの注意点」をご紹介します。

■アパート探しの最初の注意点は「条件」を考えることが重要

最近のアパート探しは、インターネットを活用する人が増えています。仲介業者のサイトで希望する条件を設定すると、それに合致した物件の一覧が表示されて、とても便利ですね。また、不動産屋の実店舗で探す場合でも、必ず条件を伝えて調べてもらいます。

大学生の一人暮らし、初期費用はどれくらい? 必要なお金と節約のトリセツ

アパート探しで必要な条件は「立地」「家賃」「間取り」です。まず、どの条件を優先させるのかを決めましょう。

●立地の注意点

大学生のアパート探しでは、学校に通いやすいかどうか、生活しやすいかどうかを重視すべきでしょう。以下のような点をチェックしましょう。

・学校にアクセスしやすいかどうか

学校から徒歩圏内の他、学校の最寄り駅、またその沿線のアパートは学校に通いやすくおすすめです。最近は電車の乗り入れが進んでおり、乗り換えなしでかなり遠くまで行ける場合もあります。しかし、1時間以上も電車に乗るような場所になると、通いやすいとはいえないでしょう。また、あまり遠いと金銭的な負担も大きくなります。

・生活しやすいかどうか

学校の近くの物件でも、例えば高級住宅地のど真ん中にあるようなアパートでは、周辺の物価が高く、あまりお金がない大学生の生活には向いているとはいえません。近くにコンビニだけではなく、深夜まで営業している安いスーパーがあると便利ですね。

●家賃の注意点

大学生が住むアパートとしては、家賃が適正かどうかも重要です。実家で家賃を負担してくれる場合でも、あまり高くないアパートを探したほうがいいでしょう。家賃の安いアパートを探すには、以下のような条件で調べてみましょう。

・最寄り駅をずらして探す

学校の最寄り駅周辺だけではなく、隣駅周辺も調べてみましょう。沿線の駅でも、本来狙っている駅ではなく、隣の駅なら安いアパートがあるかもしれません。立地の許容範囲に多少の幅を持たせて探すといいでしょう。

・駅から遠いエリアを探す

駅が遠い、バスも近くを通っていないような場所は、駅周辺よりも家賃は安くなる傾向があります。家賃が安いことを優先させるなら、多少の不便さには目をつぶってもいいかもしれません。

・築年数が経過している古いアパートを探す

築年数が長い古いアパートは、一般的に新築のアパートよりも家賃が安いでしょう。ネットの物件情報サイトで探す場合でも、築年数や構造(木造など)を条件として指定できるので、古い、安いという条件を優先して検索してみましょう。

●間取りの注意点

大学生が借りるアパートは、基本一人暮らしですからあまり広い部屋である必要はありません。とはいえ、極端に狭い部屋を選ぶこともないでしょう。部屋が広くなると相対的に家賃も高くなりますので、バランスを考えて選びましょう。

間取り以外にも、部屋のタイプや設備にも注意しましょう。最近はフローリングの部屋が増えていますが、古いアパートは畳の場合もあります。その他、風呂とトイレが別かどうか、キッチンがガスなのか電気なのかなど、希望する条件は押さえておかなければいけません。

■気に入ったアパートは必ず下見しよう

気に入ったアパートが見つかったら、業者に依頼してアパートの下見をしましょう(物件を下見することを「内見」あるいは「内覧」といいます)。資料だけで決めてしまうと、住んでみたら思ったよりよくなかったというトラブルに遭うことがあります。気になる部屋が複数ある場合も、必ず全ての物件を下見するのが、失敗しないためのコツです。下見の際は、以下のようなところに注意しましょう。

●アパートの下見の注意点1 最寄り駅までの所要時間、ルート

不動産屋の案内で「徒歩〇〇分」という表記がありますが、これには「1分間に80m進む」という規定があります。しかし、坂道や信号、踏切などが考慮されていない場合もあり、実際の所要時間とは違ってきます。下見の際、一度は普通に歩いて何分かかるのか確認しましょう。

また、最寄り駅からアパートまでの間にどのような施設があるかもチェックしておきましょう。コンビニ、スーパー、飲食店、病院、郵便局、図書館、公園、交番など、利用したい施設が近くにあると便利ですね。

それ以外では、街灯が十分にあるか、道の広さや人通りはどうかもチェックするといいでしょう。夜に真っ暗になる、人通りが少ないような場所は、女性には不向きです。

●アパートの下見の注意点2 アパートの共用部分

自転車置き場、ごみ捨て場、通路、階段などを見ておきます。自転車置き場やごみ捨て場が荒れているようなアパートは、住人同士のトラブルがあるかもしれません。

●アパートの下見の注意点3 ドアや窓の立て付け

ドアや窓がスムーズに開け閉めできるかどうかを確認します。特に古い建物で立て付けが悪いと、隙間風に悩まされることがあるかもしれません。

●アパートの下見の注意点4 契約アンペア数

電気製品を多く使う可能性があれば、契約アンペア数も重要です。20Aだった場合、同時に使える電気製品が制限されます。エアコンを使う夏・冬は特に注意が必要になるでしょう。

●アパートの下見の注意点5 家電・家具を置くスペース

冷蔵庫や洗濯機を使うのであれば、その設置スペースが十分かどうか確認しましょう。すでに使っている家電を持ち込むなら、サイズをあらかじめ計測しておきましょう。

●アパートの下見の注意点6 エアコンの有無

最近はアパートでも部屋にエアコンがある場合があります。その場合でも、アパートの設備品なのか、以前の住人が置いていったものなのかは確認しましょう。残留品を使わせてもらう場合、修理や買い替えは自腹になります。

近年、夏は気温が30度を超える日も珍しくありません。昔とは違い、大学生の一人暮らしだとしても、エアコンは生活必需品だといえます。

●アパートの下見の注意点7 防音が十分かどうか

よく「壁が薄い」などといいますが、隣や上下の部屋の生活音がよく聞こえるようなアパートでは、気を遣って生活することになります。部屋に友人を呼ぶことも考えているのなら、できるだけ防音がしっかりしているアパートを選びましょう。

また、ドアや窓を閉め切った状態で、外の音がどれだけ聞こえるかも確認しておくといいでしょう。どの程度の音を騒音と感じるかは人それぞれですが、自分が許容できる範囲かどうかは知っておきたいところです。

●アパートの下見の注意点8 気になった物件は全て下見する

普通、気になる物件が1つしかないということはありません。何軒かのアパートを絞り込んだら、全ての物件を下見しましょう。一度部屋を決めてしまったら、そう何度も引っ越せるものではありません。納得のいくアパートが見つかるまで、根気よく何軒でも下見しましょう。

大学生がアパート探しをする際の注意点を解説しました。大学生が借りるアパートを探す場合、やはり学校生活を基準に考えるべきでしょう。なるべく学校に通いやすく、家賃もあまり高くないようなアパートを探しましょう。特に、内見は絶対にすべきですから、その点は忘れないようにしてください。

(藤野晶@dcp)