ライトファンに「なぜ、会場まで足を運んだか」を質問すると、最終的には「誘われたから」とほぼ全員が答えます。ライトファンの属性分析ではなくて、コアファンが「誰を誘いたくなるか」「どういう情報を伝えれば誘おうと思うのか」というメカニズムを解釈することの方が大切だと気づかされました。

 これからは、ファンと対峙するインターフェースにも変化が必要です。ライトファン向けのデザインも大切ですが、「コアファンが気楽にチケットを同時に多く買えて、一緒に行きたい人とのシェアできる」仕組みであることが、より重要だと考えています。

 私たちB.LEAGUEは、まだまだ1年目が終わった「ひよっこ」です。さらにデータを蓄積して、富士通との協業による改善を進めていきます。その成果をまたこうした場で発表できればと考えています。皆さんもぜひ一度アリーナに足を運んでみてください。
【主な経歴】
葦原 一正(あしはらかずまさ)氏
B.LEAGUE常務理事・事務局長/JBA理事/B.MARKETING取締役/B3理事
1977年生/早稲田大学院理工学研究科卒業。
2003年 外資系戦略コンサルティング会社「アーサー・D・リトル(ジャパン)」入社。
2007年 プロ野球チーム「オリックス・バファローズ入社(正式名称:オリックス野球クラブ)」に入社。パ・リーグ6球団共同出資会社「パシフィック・リーグ・マーケティング」にてセールス&マーケティングディレクターも兼務。
2012年 「横浜DeNAベイスターズ」入社。新規参入直後の社長室長として、主に事業戦略立案、プロモーション関連などを担当。
2015年 「ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ」入社。男子プロバスケの新リーグ立ち上げに参画
【Fujitsu Insight 2017「デジタルマーケティング」講演レポートより】