母国代表の監督職を掴んだギグスだが、過去の不貞が掘り出され……。 (C) Getty Images

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 現地1月15日、ウェールズ・サッカー協会(FAW)は、空席となっていた監督に元マンチェスター・ユナイテッドのライアン・ギグスが着任したことを発表した。
 
 1958年のワールドカップ出場以来、久々のメジャー大会となったEURO2016で、強豪国を次々に破り4強に進みながら、59年ぶりの出場が期待されたロシア・ワールドカップ予選では、セルビアやアイルランドの後塵を拝して3位に終わり、世界最高峰の舞台に駒を進めることができなかった。
 
 その敗戦を受け、昨年11月にクリス・コールマン前監督が辞任(後にサンダーランド監督に就任)。後任候補には、元フランス代表FWで、現在ベルギー代表のヘッドコーチを務めているティエリ・アンリや、元ウェールズ代表FWのクレイグ・ベラミーなども挙げられていたが、協会幹部との面談の末、ギグスの就任が決定した。
 
 現役時代には、40歳で引退するまでマンチェスター・ユナイテッド一筋でプレーしたギグスは、ウェールズ代表としてもメジャー大会の出場こそなかったが、64キャップを記録していた。
 
 今年3月22日に中国の南寧市で、チェコ、ウルグアイ、中国と対戦する中国カップが初陣となるレジェンドは、就任発表会見で意気揚々とコメントしている。
 
「就任できて、とても光栄に思っている。これは素晴らしい機会なので、始動が待ち遠しいよ。前の日にアレックス・ファーガソンと深い話をして、指揮官になりたいという思いを強くしていた。僕はサッカー界に戻りたくてうずうずしていたんだ」
 
 レジェンドの代表監督就任にウェールズ国内では喜びの声が上がった一方で、その手腕を疑問視する声もある。英国国営放送『BBC』のウェールズ版が行なったアンケートによれば、46%が肯定派だったのに対し、それを上回る54%が就任に不満を抱いているというのだ。
 
 こうした結果となった主な理由として指導者経験の浅さが指摘されている。
 
 ギグスは選手兼任で暫定監督を務めた2014年4月からの約2か月の監督時代を含めても、2013年からの3年間しか指導経験がない。しかも、馴染みのあるマンチェスター・Uでのみだ。
 
 これに加えて、その人間性を問う声もある。というのも、ギグスは2011年に元ミス・ウェールズのイモージェン・トーマスさん、さらに同時期に実弟の妻ナターシャさんとの不倫が発覚。2016年にも元マンチェスター・Uのガリー・ネビルと共同で設立したホテル・フットボールのPR担当との肉体関係も公になり、“不倫癖”が明るみになっていたのだ。
 
 そういったピッチ外での行動も含め、懐疑の目を向けられていることに対して、ギグスは自身の考えを明かしている。
 
「少し不公平だとは思う。ただ、私は批判を恐れてはいない。監督としてそうした声を受け止めるつもりだ。もちろん監督として権威を示すときには示すけどね。そうした懐疑的な声を覆す方法はひとつ、勝つことだ。サッカーの美しいところは誰もが意見できるところにある。私がファンに言えるのは、全力を尽くすということだけだ」
 
 当面の目標については、「UEFAネイションズ・リーグでの成功と、EURO2020予選の突破」としたギグス。はたして、周囲の喧騒を取っ払い、母国を再び欧州最高の舞台へと導けるだろうか?