2017年(1-12月)の「コンビニエンスストア」倒産は51件(前年比24.3%増)で、5年連続で前年を上回った。調査開始の2002年以降、最多の53件(2003年)に迫る水準で、過去2番目を記録した。負債総額は18億1,900万円(前年比30.9%増)で、2年連続で前年を上回ったが、負債1億円未満の小・零細規模が94.1%を占めた。
 コンビニ業界全体は、店舗数の増加に伴い売上高も右肩上がりで伸びているが、個人消費が低迷する中で、コンビニ業界だけでなくスーパーなど他業態との競合も激化。休廃業・解散と倒産の合計が初めて年間200件を超え、新陳代謝が進む業界構造も透けて見える。


コンビニ倒産 14年ぶりの50件台

 2017年の「コンビニエンスストア」倒産は51件と、最多を記録した2003年(53件)以来、14年ぶりに50件台に達した。コンビニ業界の成長を反映し、倒産は2012年まで3年連続で減少をたどっていた。だが、2012年半ばから店舗数が前年同月比5%前後の増加率に上昇、競合が激化した2013年を境に増加に転じ、5年連続で前年を上回った。
 負債総額は18億1,900万円(前年比30.9%増)と、2年連続で前年を上回った。小・零細規模の業者が多い業界の特徴を反映し、負債1億円未満が48件と9割超(構成比94.1%)を占めた。

休廃業・解散は4年連続で100件台

 2017年の「コンビニエンスストア」の休廃業・解散は、2014年から4年連続で100件台で推移。2017年は155件(前年比7.6%増)と過去最多を記録した。倒産との合計は2011年から7年連続で前年を上回り、2017年(206件)は初めて200件台に乗せて、最多記録を更新した。

原因別、販売不振が約9割

 原因別では、最多が販売不振の44件(前年比29.4%増、前年34件)で、全体の86.2%を占めた。次いで、既往のシワ寄せ(赤字累積)が4件(同33.3%増、同3件)で、販売不振と合わせた「不況型倒産」は48件(構成比94.1%)で9割を超えた。
 他には、別事業を手がける関連会社の倒産に連鎖した「他社倒産の余波」が3件(前年比50.0%増、前年2件)発生した。

地区別、関東がほぼ半数

 地区別では、最多が関東地区の25件(前年比31.5%増、前年19件)で、全体のほぼ半数(構成比49.0%)を占めた。次いで、中部地区が12件(前年比200.0%増、前年4件)、近畿地区が前年同数の8件、東北地区が3件(同200.0%増、同1件)で続く。この他、北海道、中国、九州が各1件、北陸と四国はゼロだった。
 都道府県別では、東京都が8件で最も多く、千葉県と神奈川県が各7件、静岡県と大阪府が各5件と続く。


 一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会(JFA)の統計調査資料によると、コンビニエンスストア主要8社の店舗数は、2014年に初めて5万店を突破し、2016年12月で5万4,501店舗を数える。売上高も2016年は前年比3.6%増と、スーパーマーケット(前年比3.0%増、日本スーパーマーケット協会ほか調べ)や、百貨店(同3.2%減、日本百貨店協会調べ)に比べ堅調に推移している。
 ただ、業績の伸びは店舗数の増加による部分も大きい。店舗数の増加はFC本部のドミナント戦略上のメリットと消費者の利便性向上にひと役買ったが、地域内の競合激化を招いた。さらに、ディスカウントストア(DS)やインターネット通販など、低価格で成長している他業態との競合も厳しさを増している。
 こうした状況に加え、人手不足による従業員確保、人件費上昇も追い打ちをかけている。高いブランド力や消費者の購買動向を反映したマーケティング戦略に長けた主要FC加盟店でも、FCオーナー企業の倒産や休廃業・解散が増加しており、厳しい経営環境に変化している。
 2017年10月、大手チェーンのファミリーマートが人手不足を背景に、24時間営業の見直しに着手することが報道された。これは「コンビニ」業界のビジネスモデル転換の可能性を示す動きとして注目される。成長をたどったコンビニ業界だが、今後はFC加盟店の経営動向にも注意が必要になっている。