人材不足に苦しむ経営者必見。失敗しない中途採用の3つのポイント

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 これまで、ヘッドハンターとして7000人を超える人材支援に取り組んできた高本尊通です。

 ヘッドハンターとしての仕事の中で、私はキャリアカウンセリングにも取り組んできましたが、近年は圧倒的な売り手市場であり、過去の就職氷河期とは異なり、人気の集まる会社と、人の集まらない会社の二極化が進んでいます。 

 人が集まらない会社の特徴は、自社採用の仕事が、単なる“作業”になってしまっていることにあります。たとえば、転職メディアや人材紹介会社を使うにしても、「なぜそこを使うか」という“意思”がなければ、決して採用ができない時代になっているのです。

 今回は、中途採用に取り組む会社が、どのような姿勢で採用活動に取り組めば、より良い人材を採用できるのかについて、3つのポイントをご紹介いたします。

◆求人条件の根拠は適正か?

 人材採用に動くとき、まず行うことは、どんな人材を求めるかというニーズを把握し、採用条件を設定することだと思います。この採用条件は、採用活動に直接影響する重要なものですが、実は、きちんと考え抜いた採用条件を設定している会社は多くありません。

 たとえば、「TOEIC900点以上」という条件を時々目にしますが、「なぜ900点なのか」という点が曖昧なままに設定されていることもあります。もしかすると、800でも仕事で十分なパフォーマンスを発揮してくれるかもしれませんよね。そうなると、条件設定の間違いから、自ら優秀な人材を逃してしまうことにもなりかねないのです。

 条件を設定するのが面倒で、つい何でもできるスーパーマンを探そうとする会社もありますが、今のような採用難の時代だと、そんなことではいつまで経っても人材を採用することはできませんから、採用条件の設定には、細心の注意を払うべきでしょう。

 また、いったんはきちんと考えた採用条件であっても、現場のニーズが時とともに変わるにため、放っておくと実態と合わないものになっていきます。何年経っても求人票の文言が変わらない会社もありますが、定期的に文言をアップデートしておかないと、せっかく採用面接に来てくれた人を、「今の状況と合わないから」と断ってしまうことになってしまいます。

◆トップの経営陣だけで採用面接をしていないか?

 しっかりとした採用条件を設定し、無事に志望者が集まるようになったとしても、油断は禁物。適正な人材を採用し、長く働いてもらうためには、採用面接においても配慮が必要です。

 採用面接において避けたいのは、役員や幹部社員だけで完結させてしまうことです。つまり、高齢となり現場を離れて久しい社員だけで採用面接をしてしまうと、現場のニーズと剥離した人材を採用してしまうリスクがあるからです。

 また、面接を受ける人の立場から見ても、採用される前に、将来直属の上司や先輩になる人について知っておきたいと考えますから、現場の社員が面接に入ることで、会社と個人の双方にとってマッチした採用を実現することができます。

 そういった意味では、面接で志望動機や自己PRなどを“言わせる”という姿勢には問題を感じます。面接をする側と受ける側は対等であり、採用面接とは、互いが相手に求めるニーズを確認し合う場であるという意識が必要だと思います。

◆転職エージェントに丸投げしていないか?

 これからの人事面接は、「選考」ではなく、「採りにいく」という意識で臨むべきだと考えています。気持ちの問題ですが、どこでも人材不足の今、自分から前のめりに取り組まなければ、人材は逃げてしまいます。

 たとえば、人材募集にあたり転職エージェントに依頼することは多いと思いますが、ただ丸投げにするのか、こちら側からもコミットするのかによって、結果は大きく変わります。仮に、「年収1000万円を提示するから、すぐに人が来るだろう」とタカをくくっていては、いつまでも志望者は現れないでしょう。