ウイイレ世界大会のアジアラウンドが開催…24歳のフランス人プレーヤーが王者に輝く

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 ウイニングイレブン2018の世界No.1を決めるe-Sports世界選手権「PES LEAGUE WORLD TOUR 2018」のアジアラウンドが、14日にJFAハウス日本サッカーミュージアムで開催された。

「PES LEAGUE WORLD TOUR 2018」は、世界各地で合計3回の大会(アジアラウンド・南北アメリカラウンド・ヨーロッパラウンド)を開催。出場選手は各大会の結果に応じて獲得するワールドツアーポイントによってランキングされ、ヨーロッパラウンド終了時点のランキング上位選手が、2018年夏に開催される決勝大会に出場し、世界No.1を競う。

 今回行われたのはその第1回となるアジアラウンドで、同大会には2017年度の世界大会(PES LEAGUE Road to Cardiff)上位8名と、選抜選手8名(PES2018を使用した大会の実績等をもとにKONAMIが選抜した7名と開催国代表1名)の計16名が出場。4組に分かれてグループステージを行い、上位2名ずつが優勝をかけてノックアウトステージを戦った。

【出場選手16名】
■PES LEAGUE Road to Cardiff上位8名
グイフェラ(GuiFera)/ブラジル/18歳
エットリート(Ettoirito97)/イタリア/20歳
ジョナ(jhona_KRA)/ペルー/21歳
オニール(Oneill)/オランダ/28歳
ネオ・ロトフィ(Neo_Lotfi)/フランス/18歳
ティオミート(TioMiit_PW)/フランス/24歳
ホセ(josesg93)/スペイン/24歳
マヤゲカ(mayageka)/日本/24歳

■選抜選手
ネオ・キャンファー(Neo_Kampfer)/フランス/27歳
アレックス・アルグアシル(Alex Alguacil)/スペイン/20歳
インドミネーター(INDOMINATOR)/オランダ/23歳
エフメストレ(FMestre12)/ブラジル/26歳
アンドリー(andry_pumas)/メキシコ/25歳
ソフィア(SOFIA)/日本/21歳
オールドボーイ(oldboy10-)/韓国/26歳
カラアゲ(Karaage)/日本/26歳 ※開催国代表

 グループステージでは、前年度世界チャンピオンのグイフェラが3連勝で順当に突破を決めた一方、前年度準優勝のエットリートが1勝2敗でまさかの敗退に。日本人選手はマヤゲカとソフィアがそれぞれ2位でノックアウトステージへ進んだが、カラアゲは1分け2敗で敗退となった。

 準々決勝ではソフィアが王者グイフェラに挑み、前半に挙げた1点を守り切って見事に“ジャイキリ”を果たす。マヤゲカもエフメストレを2−0で下し、日本人2選手が準決勝へ勝ち進んだ。そのほかの2試合では、グループステージ3連勝だったアレックス・アルグアシルがティオミートに敗れ、首位通過のアンドリーもホセに敗戦。この結果、グループステージを2位通過した4名が準決勝へ駒を進めることとなった。

 準決勝第1試合ではソフィアとティオミートが対戦。0−0のまま迎えた延長後半の118分にティオミートがゴールを奪い、1−0で勝利を収めた。

 第2試合ではホセとマヤゲカが対戦。マヤゲカは21分までに2点のリードを奪ったが、直後にアンラッキーな失点を喫すると、前半のうちに同点とされてしまう。さらに後半立ち上がりに逆転を許したマヤゲカは、残り時間で同点を目指したがゴールを割ることはできず、ホセが3−2の逆転勝利で決勝進出を決めた。

 ティオミートとホセの対戦となったファイナルでは、互いのシュートがポストに嫌われるなどスコアレスのまま時間が過ぎる。それでも83分にティオミートが待望の先制ゴールを決めると、このまま逃げ切って1−0でタイムアップ。前年度ベスト8のティオミートが見事にアジアラウンドを制した。

 南北アメリカラウンドは3月、ヨーロッパラウンドは5月、決勝大会は2018年夏に開催予定。今回のアジアラウンドの上位8名には、南北アメリカラウンドへの出場権が与えられる。

 アジアラウンドを制したティオミートは、「今大会は接戦ばかりだったので、今はすごく達成感に浸っています。目標は優勝でしたが、混戦だったのでここまでこれてすごくうれしいです」と、厳しい大会を勝ち抜いた喜びを語った。

 常に冷静にプレーしていたティオミートは準決勝、決勝の大事な2試合で終盤にゴールを奪うなど、勝負どころで強さを発揮。ただ、試合中はとにかく必死だったという。

「相手を疲れさせる作戦だったとかっこよく言えたらいいけど、本当に接戦だったから、しがみついて最後までやろうという気持ちだけだったというのが正直なところです(笑)」

 王者として迎える南北アメリカラウンドは、「すごく自信があるというわけではないですけど、できるだけ上を目指したいです」と謙虚な姿勢で臨むつもりだ。

 惜しくも準決勝で敗退となったマヤゲカは、「2点を取った時点で“もらった”と思ったし、その後も悪くなかった。本当にあの1点が…」と、相手のミドルシュートがDFに当ってゴールへ吸い込まれたシーンに悔しさを隠しきれない様子。ただ、「去年の世界大会では8位で終わってすごく差を感じたんですけど、今回は決勝を見ていても接戦で、世界との差は少し縮まったのかなと感じました。南北アメリカラウンドもこの調子で頑張りたいです」と、次回大会でのリベンジを誓った。

 準決勝と決勝は、ウイイレの解説でおなじみの元日本代表MF北澤豪氏が生解説を務め、試合を盛り上げた。大会後の取材に応じた北澤氏は、「もちろん機械なので操作方法とかはありますけど」と前置きした上で、「ゲームプラン」の重要性を説いた。

「ゲームのプランニングは、自分の考えだけではマッチアップした時にうまくいきません。自分の考えと相手の戦略をうまく合わせて、相手がこう来たら、自分はこうするっていう。まさしくそういう時代じゃないですか。ロジカルをぶつけ合うという。そういうのが見れましたね」

 また、3人の日本人選手が優勝を逃した理由として、「勝ちにこだわる姿勢」が足りなかったとの見解を示した。

「魅せるだけじゃなくて、意外と勝ちにこだわるっていうのが外国人のスタンダードだなと。日本人はロジカルに走ると頭でっかちになるところがあるけど、やっぱりこれは勝負事だから、絶対勝つぞっていうのがあるわけで、そのバランスがよくないとチャンピオンにはなれないなと感じましたね。どうしてもメンタルの部分が強くて、ヨーロッパとかでは普段からそういうサッカーを見ていると思う。勝負に何が必要かっていうのを、残念だけど我々(日本人)より持っているなと。ちょっと悔しいですよね」

 今大会の模様はYouTubeで生配信され、多くの視聴者に届けられた。今後は、子どもたちが“ウイイレ日本代表”を目指すようになるかもしれない。北澤氏は「すごくいいと思いますよ」と述べ、日本のプレーヤーにエールを送った。

「(この日出場した選手が)『皆さんに喜んでもらえる試合をしたい』と言っていて、それってもう、プロのメンタリティじゃないですか。今は少しずつ賞金制度も始めていて、夢を与える要素もある。そういうのを発展させていくことで、子どもたちがこの舞台で仕事がしたい、お金を稼ぎたいって思う環境を作るのはすごく大事だと思います。そうすると『ゲームやめなさい』じゃなくて『ゲームやりなさい』っていうことになるかもしれない。そういった時代の変化につながるワールドツアーかなと思います」

「こういった世界大会という環境が作られているので、みんながここを狙ってほしい。日本人が負けたことを悔しいと思った人が僕以外にもいると思うので、みんながそういうモチベーションを持ってくれたらいいですね。サッカーではワールドチャンピオンになれていないけど、ゲームの世界ではワールドチャンピオンに位置づけられる日本であってほしいので、そういうプレーヤーが増えたらいいなと思います」