強く、気高く、ひたむきに己の正義を貫く女性ヒーローの活躍を描き、世界中で大ヒットを記録した映画『ワンダーウーマン』。先日のゴールデングローブ賞では残念ながら賞レースに食い込むことはできなかったものの、現地時間1月11日(木)に開催された「Critics Choice Awards(放送映画批評家協会賞)」では、主演のガル・ガドットがこの作品にふさわしい賞を受賞し、その時のスピーチが感動的だと話題に。

ガルが受賞したのは「#SeeHer Award 」と呼ばれるもの。全米広告主協会(ANA)と、その傘下のAlliance For Family Entertainment (AFE)が"正しい女性像をメディアで伝える"ことを目的に立ち上げた「#SeeHer」キャンペーンと連動し、2016年にこの部門が設立されたそう。

つまりこの賞を贈られるのは、"偏見の壁を打ち破り、エンターテイメント作品において正しく描かれた女性像を広めることに貢献した"人。

『ワンダーウーマン』を共に作り上げたパティ・ジェンキンス監督に名前を呼ばれ、ステージに上がったガルは、本作に込めた思いをこのようにシェア。

これまでのキャリアの中で、幾度となく周りから「あなたが夢見る役は?」と聞かれました。私の答えは決まっていました。私はいつも、強く、自立した女性を表現したいと思ってきたのです。そして運命的なことに、後に『ワンダーウーマン』に主演することになり、私が探し求めていた要素をすべて、彼女(主人公のダイアナ)の中に見出すことができました。彼女は温かい心と、強さと、思いやりと、寛容さを兼ね備えた人。たとえ周りが誰も動かなくても、間違ったことを正すために、自ら行動を起こせる人です。だからこそ彼女は世界の注目を集め、人間の"素晴らしい部分"を世に示すことができたのだと思います。
ワンダーウーマンだって愛や希望について悩み、時に混乱し、不安にもなります。彼女は"完璧な存在"ではありません。でも、だからこそリアルなんです。私たち(製作陣)は彼女を、世界中の人々にインスピレーションを与えてくれるような、普遍的な存在にしたかった。だから、彼女が女性であるという点については、あまり意識し過ぎないよう努めました。
この作品の制作に関われたことは、私に大きな刺激を与えてくれました。見てくださった方々の心にも、何かを残す作品になってくれていることを願います。私が役者の仕事を始めたころは、女性が指揮をとる作品は非常に少なく、女性監督も数少ない時代でした。でも今年は興行収入上位の中に女性が指揮をとった映画が3作品もあり、そのうちの1本が、パティ(・ジェンキンス)が監督をつとめた本作です。トップ100の作品を見てみると、他にも女性監督による作品が8作品ありました。少しは進歩したと言えるかもしれません。でも、道のりはまだまだ長いですね。
パティがさっき、こんな話をしてくれました。ある家の3歳の男の子が『ワンダーウーマン』を観て、見終わったあとに『僕、大きくなったら女の人になりたい!』って言ったそうです(笑)。役者として、映画製作者として、私たちの仕事はただ観客を楽しませることだけではありません。愛と尊敬を広め、それを教えていく義務も担っていると思うのです。
ここ数カ月、世間とエンターテイメント業界では大きなムーブメントが起きています。だから私はこの賞を、正しいことのために、そして、声を上げることができない人々のために立ち上がった、皆さんと共有したいと思います。私は決して(不正に対し)口を閉ざしません。そして私たちは、世界の進歩のために共に歩み、平等のために力を合わせることを、皆さんに約束します。

受賞プレゼンターをつとめたパティ・ジェンキンスは、ガルについてこのように述べています。

ガルがこの役を引き受けたのは、栄光のためでも、名声のためでも、お金のためでもありません。彼女は人々のために演じました。彼女はこのキャラクターが体現する重要なメッセージと、世に与える影響力を分かっていたからです。

そんなガルは、まさに現代を生きるリアル「ワンダーウーマン」! 彼女は今後もその真っ直ぐな姿勢で、私たちにたくさんのインスピレーションを与えてくれるはず。