米国ラスベガスで開催中の、CESという大きな展示会の取材に来ています。こちらに到着したのが1月6日の夕方頃だったのですが、今回はそこから深夜にかけてすったもんだした顛末をご紹介したいと思います。

 海外でも日本と同じようにスマホが使いたい、というより、海外だからってスマホが使えないなんてあり得ない、というのが、私も含め日々スマホにどっぷりの現代人の本音でしょう。でも海外でスマホが使える通信環境を得るのは、まだあまり簡単とはいえません。

 たとえば最も手間いらずな、大手キャリアの海外ローミングサービスを利用する方法。キャップ制で上限があるので黎明期のようにパケ死することはないものの、ちょっと外出先で地図などを見れば、すぐに1日2980円という金額になってしまい、決して安いとはいえません。かといって現地で比較的安価なプリペイドSIMを入手しようとすれば、言葉の壁に加えて、どこで購入するかや、どのプランにするかという、悩ましい問題が出てきます。海外向けのレンタルルーターを借りるという手もありますが、こちらは事前に手続きが必要な上、常にモバイルルーターを一緒に持ち歩かなければなりません。

 どれも一長一短という感じですが、ご存知のように最近は渡航先によって、大手キャリアが提供するもう少しお手頃なプランが利用できるようになってきました。たとえばiPhone、iPad限定ですが、ソフトバンクで渡航先が米国なら手数料不要(現在キャンペーン中)の「アメリカ放題」が使えますし、auなら1日980円で利用できる「世界データ定額」がかなりの国と地域で使えます(しかも、au STAR会員は渡航中の1日分が無料です)。ドコモにも事前申し込みすれば、国によっては1日980円で利用できる「海外1dayパケ」というサービスがあります。

 この「海外1dayパケ」には、1日の上限30MBを超えると速度制限がかかるという縛りがあるのですが、2018年3月14日まではキャンペーン中でこの上限が撤廃されています。つまり、今なら使い放題というわけです。幸いにも米国は1日980円という料金の対象エリア。こちらでプリペイドSIMを調達しても、上限1GB程度で数十ドルかかることを思えば、使い放題で1日980円はお得といえます。というわけで今回のCESの取材では私自身も、また私の周りでもこの「海外1dayパケ」を活用している人が多いのですが、同行している友人にこれが使えない&つながらないトラブルが降りかかったのです。

 「海外1dayパケ」は渡航前に事前申し込みが必要で、現地に着いたらAndroidの場合は専用の「海外1dayパケ」アプリを起動して「利用開始」をタップ。iPhoneの場合は指定の番号「*135*1#」をダイヤルして、設定でデータローミングをオンにすればつながり、そこから24時間単位で使えるしくみになっています。つながるとSMSが届く……はずなのですが、友人がダイヤルすると画像のようなエラーが表示され、SMSも届きません。実は同様のエラーは私のAndroidスマホでも起こったのですが、私の方はスマホを再起動したら無事につながりました。友人も同様に自分のiPhone Xを再起動したり、設定をチェックしたり、いろいろとジタバタしたのですが結局つながらず、挙げ句にいろいろ試しているうちに、「海外1dayパケ」とは関係なくできるはずの、電話の着信ができなくなっていることもわかって「これはもうドコモのサポートに連絡するしかない」という結論にいたりました。

iPhoneで「海外1dayパケ」をスタートするには「*135*1#」へダイヤルするのですが、エラーが表示され、SMSも届きませんでした

Androidでは「海外1dayパケ」アプリが使える分、iPhoneよりも操作が簡単です

 幸いドコモには海外からでも、ドコモのケータイやスマホからかけると無料でつながるサポートの電話番号が用意されています。今回はどうやら友人のスマホそのものが使えなくなっているようだったので、私のスマホからサポートにかけて、途中で友人に代わって対応してもらったのですが、せっかく無料でかけられる電話番号があっても、肝心のスマホがつながらない状態だとお手上げだなと思いました。

 結局、技術担当者に引き継がれるなど紆余曲折を経て、つながらない&着信できない原因は、ドコモのローミング先であるAT&Tの4G環境が不安定だったことに加えて、友人のスマホがなぜか「ローミング時着信規制」オンの設定になっていたからだとわかったのは、もうとっくに日付が変わった頃。「ローミング時着信規制」については謎ですが、4Gが不安定でエラーが起こるというのは、どうやらしばしばある現象のようで、私のスマホがエラーしたほかにも、聞けば同様のエラーがあったという人が結構いました。

 iPhoneの場合は設定の「モバイルデータ通信」→「通信のオプション」で4Gをオフに。Androidスマホの場合も同様に設定で4Gをオフにすれば安定するとのことでしたが、エリア内なら高速につながるはずの4Gをわざわざ切るというのも、なんだか残念な話です。

 今回のトラブルで改めて思ったのは、海外でいざというときの頼みの綱であるスマホがつながらないのはかなり不安だということと、普段、人より長くスマホに触れているはずの我々でさえこうなのだから、だいぶ手軽になってきたとはいえ、海外データローミングは簡単ではないということ。そして、機種&米国限定とはいえ、こうした設定に一切触れることなく使える、ソフトバンクの「アメリカ放題」はすごいサービスだなということです。

 とはいえ、つながってしまえば、上限を気にせず使えるキャンペーン中の「海外1dayパケ」は、やはりかなり快適。願わくばこのキャンペーンが、3月14日以降も延長されると有り難いのですが。