黒門市場は「コト」と「モノ」を上手くつなげ、成功している商店街の代表だ!

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要約者レビュー

 ここ最近、「コト消費」という言葉をよく見かけるようになった。いまでは新しい大型商業施設がオープンする際、かならず「コト消費をめざす」「モノからコト」へというフレーズとともにメディアに取り上げられるという。しかしそもそも、「コト消費」というものがどういったものなのか、しっかりと考えてみる機会はそれほど多くないのではないか。

 本書『「コト消費」の嘘』は「コト消費」という言葉にまつわる数々の疑問を検証しつつ、「コト消費」という言葉に踊らされない売り方を考察した一冊だ。著者によれば、近年の「コト消費」という概念には、“重要なあるモノ”が欠けているという。このままでは「コト消費」という表層的な流行語に囚われ、儲からない売り方で消耗する人たちが増えかねない。本書からは、著者のそうした焦りと危機が感じられる。

 世の中の消費シフトが「モノ」から「コト」に切り替わっていることはまちがいない。そのことを日常的に体感している人も少なくないはずだ。しかし結局のところ、「モノ消費」を切り離して「コト消費」を考えることはできないし、その逆もしかりなのである。

「コト」と「モノ」をうまく結びつけた事例が、じつに数多く紹介されている一冊だ。2017年11月1日に出版業界有志とフライヤーで開催した、ビジネス書販売決起集会のビブリオバトルでも、「特別賞」を受賞している良書である。「消費」の新しいスタンダードについて行きたければ、読むべきはこれだ。(石渡 翔)

本書の要点

(1)「コト消費」という概念は、「体験的価値にお金を払う」という消費の風潮をまとめたものである。
(2)体験=コトでお客さんを誘っても、買い物=モノ消費につなげられなければ意味がない。重要なのは「コト」と「モノ」をつなぐこと(=コトモノ消費)だ。
(3) 「コト」と「モノ」を結びつけるヒントは、(1)「もっと商品を説明する」、(2)「現場に熱を生み出す」、(3)「人を全面に出す」ことにある。
(4) 「コトモノ消費」をさらに深めるには、そこに「物語(ストーリー)」を組み立てる必要がある。これが「モノガタリ消費」である。

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