中国人を中心に、外国人観光客はしっかり増えている。「日本の個人投資家は日本にもっと自信を持ってもいい」と筆者は言う(写真:freeangle / PIXTA)

米国のドナルド・トランプ大統領の「次はNYダウ3万ドル」という言葉をなぞるように、NY株の上げが強烈だ。過熱感を警戒する投資家の心配や一部経済指標の弱さを受け付けず、ばく進を続けている。同国の資産運用大手、ブラックロックの展望でも「米国景気のピークアウトは2年先」となっているが、それを裏付ける勢いだ。

外国人投資家は「日経平均2万8000円」が目標?

一方、日本株はどうか。先週末金曜日に東京証券取引所から、変則的な新年2日間の投資家別売買動向が発表された。マーケット情報などで予測されていた通り、圧倒的な「外国人買い」だった。

内訳を見よう。現物の4851億円、先物の1349億円と合わせた1月第1週6200億円の買い越しは1日当たり3100億円で、5日間の週」として考えると1兆5000億円になるイメージだ。これは、過去を見ても最高レベルの買い越しだった。

しかも、日経平均2万3000円台後半をこれだけ大量に買うと言うことは、外国人投資家の運用姿勢(最低20%は取りに行く)から言って、今年の高値を2万4000円や2万5000円ではなく、(少なくともこの第1週2日間で買った外国人は)2万8000円くらいは見ていると想像できる。片や個人投資家は4578億円の売り越しであり、「日経平均1000円高」に真正面から売り向かったことを表している。


今年の新成人が生まれた1997年、日本の名目GDPは10-12月期に年間ベースで536.6兆円を付けたあと、2016年の537兆円まで長期間の低迷を続けた。先進国のGDP上昇を横目で見ながら、日本人はすっかり自信と希望を失ってしまった。

しかし、外国人は日本人がまだ自覚していない中、冷静に日本の復活の気配を見ている。名目GDPも2017年にはIMF(国際通貨基金)による10月時点の推計で544兆円となっており、本年後半には560兆円前後にはなるだろう。このままいけば、2019年の2月は、中国人の「行きたい国ランキング」で初めて、日本が米国を抜いた初年度の春節で、日本評価の象徴である訪日外国人数の記録が更新されるだろう。2018年のAI(人工知能)関連の市場規模推定は5000億円(ミック経済研究所調べ)だが、インバウント消費は2017年ですでに4兆円となっている。世界の評価が高まるように、早く日本人が自信を取り戻してほしいものだ。

自信の無さは為替にも表れていた。金利差を考えればドル高円安トレンドで間違いないとして、市場ではドル買い円売りが積み上がっていた。日銀の買いオペがわずか100億円減ったことで市場は「テーパリング開始」と受け取って今現在は円高に振れている。

「円高」は一時的、米国の中小型株の上昇強烈

だが、量から質に変わっている日銀政策としては当然のことで、これを持って「テーパリング開始」は考え過ぎだ。この円高は建て過ぎてしまった円売りの調整買い戻しに過ぎない。暫く調整に時間はかかろうが、3月のFOMC(米公開市場委員会)の利上げと共に、再び円安に戻るだろう。

ただし簡単には1ドル=120円は超えないだろう。先週発表された2017年11月の国際収支は1兆3473億円の黒字で「41カ月連続黒字国」を売るには、さすがに限度があるからだ。しばらくは円高と共に日本株も調整となりそうだが、それは今後の市場にとって良いことだ。

ところで、株式市場では「大発会の1日の動きは、その年1年の動き」と昔から言われてきた。近年では統計的蓋然性はないが、言い伝えにはそれなりの意味があると筆者は思っている。そこで戯れごとではあるが、大発会の日中足(1日の値動き)を1年に引き伸ばした「未来チャート」を作ってみた。

それによると、日経平均は「3月半ばまで2万4000円が天井、下値は2万3500円」となっている。4月からまたレベルを上げるので、それまでは中小型株に有利な展開となるだろう。戯れごとチャートではあるが、ドル円の動きも見ていると、そんな感じになって来た。「2018年前半は中小型株がさらに走る」と前回書いたが、「爆上げ」をしている米国の主要3指数より、中小型株の指数であるラッセル2000の最近の上げが強烈で、NYでも中小型株が活況になって来ている。

今週の日経平均予想レンジは2万3500円―2万4100円とする。