前半、突進しトライを決めるサントリー・中村亮土=13日、秩父宮ラグビー場(撮影・山田俊介)

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 後半ロスタイム、ラインアウトから逆転トライを狙ったパナソニックの攻撃をしのぎ切ると、サントリーの選手たちはピッチ上で歓喜に酔いしれた。

 「今季一番のゲーム。我慢強く素晴らしいパフォーマンスだった」。普段の厳しい口調から一転し、選手を褒めた沢木監督は3度宙に舞った。

 昨季は公式戦17戦を全勝し、リーグと日本選手権を制した。王者として臨む今季も貪欲であり続けようと「ステイ・ハングリー」をスローガンに臨んだが、2季連続で覇権を争ったパナソニックに昨年10月のリーグ戦では10−21で敗れ、今季唯一の黒星を喫していた。「チャンピオンになって、どこかに隙があったが、あの敗戦ではい上がる気持ちを持ち、本当のチャレンジャーになれた」。こう振り返るCTB中村亮は前半4分、インゴール近くでSOギタウの短いキックに反応。先制トライでチームを勢いづけ、チームは12−5で前半を折り返した。

 後半は互いに我慢の展開となったが、サントリーは30分すぎからミスなく敵陣で攻め続け、パナソニックに反撃の機会を容易に与えなかった。SH流主将は勝負どころの時間帯で「プライドタイム」と声を出してチームを引き締めるが、「今日はいろんな選手が声を出し、自信を持って試合ができた」と誇った。「チャンピオンは全チームのターゲットになるが、優勝のご褒美と思い、さらに成長していきたい」と沢木監督。貪欲さを失わず、来季も戦い抜くことを誓った。(奥村信哉)