「才能ない」と自認の長友佑都、なぜ一流になれたのか? 人生の一大決心「それが原点」

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ワールドクラスの選手に伍するため… 「努力を続けてきた自信だけはある」と自負

 インテルの日本代表DF長友佑都は11日、母校の明治大学でトークイベントを開催し、6月のロシア・ワールドカップ(W杯)に向けた思いを語るとともに、原動力になっている人生の一大決心について告白した。

 ロシアW杯では「初戦が大事」と、6月19日にグループリーグ第1戦で激突するコロンビア戦の重要性を強調。16強進出を左右する一戦になると見ている。その一方で、自身のサッカーキャリアについて「インテルで8年目になりますけど、僕の能力で8年もいるのは奇跡」と言及。イタリアの名門インテルで在籍8年目を迎え、今や最古参となった長友だが、サッカー選手としての自己分析はこうだ。

「僕は本当に才能が全くない。ただ誰よりも練習して、努力を続けてきたという自信だけはある。それが監督やチームメイトに伝わっているんじゃないかな」

 自身について「才能がない」と認めながらも、名門でワールドクラスの選手たちに伍して活躍するために、努力を積み重ねてきたと自負し、それが自らの価値を高める礎になったという。2010年の南アフリカW杯、14年のブラジルW杯に続き、3大会連続の出場も現実味を帯びてきたダイナモにとって、過去のある決断が現在につながる原点だったと明かしている。

「ぶれないエネルギー」となったのは?

「僕は片親で、母が3人の兄弟を育てて、大学にも行かせてくれた。母に恩返しをしたいという気持ちが、どんなことがあってもぶれないエネルギーだった」

 長友は姉と弟の3兄弟で、女手一つで育て上げてくれた母親に心から感謝している。愛媛県で育ち、中学校まで地元で過ごした後、高校は福岡県の強豪・東福岡へ越境入学。その時に、ある決意を固めたという。

「僕は高校時代に親元を離れて県外に行ったけど、自分は長男として絶対に母親に恩返しをすると決めた。それが全ての原点ですね」

 母への恩返し――。その一心で努力を続けながら明治大へ進学し、FC東京、チェゼーナを経てインテルに加入。昨年11月のブラジル戦ではサイドバックとして史上初の代表100試合出場を達成するなど、日本サッカー史に名を刻む偉大な選手へと成り上がった。

「自分のためだけだと限界があるし、折れてしまうんじゃないかと思う」

 どんな困難に直面してもぶれない固い決意が、これからも長友を支えていくに違いない。

【了】

大木 勇●文 text by Isamu Oki(Football ZONE web編集部)

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images