シンプルだけど贅沢。映画『大統領の料理人』の心を繋ぐトリュフたっぷりのタルティーヌ

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フランス官邸史上唯一の女性料理人ダニエル・デルプエシュの実話をもとに、フランソワ・ミッテラン大統領に仕えたシェフの奔走を描いた映画『大統領の料理人』。世界がまったく違うふたりの心が通い合ったのは、まさしく料理のおかげでした。

【映画のあの味が食べたい!】


『大統領の料理人』人生を切り開く勇気が湧いてくる、トリュフをたっぷりのせた贅沢なタルティーヌ。


 

Les Saveurs du Palais ©2012 -Armada Films- Vendome Production -Wild Bunch - France 2 Cinema

19歳で最初にフランスに行って初めて知ったのは、“フランス料理”はすべて地方料理だということです。ブルゴーニュ料理とかプロヴァンス料理とかアルザス料理とか。その地方の食材を使って独特の調理法でつくられた郷土料理。賞に輝く名店も地方に多くあるのです。

『大統領の料理人』は、フランス料理がなぜ地方料理に支えられているのかが、なるほどよく描かれている映画です。

Les Saveurs du Palais ©2012 -Armada Films- Vendome Production -Wild Bunch - France 2 Cinema

フランス南西部のペリゴール地方(ドルドーニュ県)でレストランを営んでいるオルタンス・ラボリは、ある日、ジョエル・ロブションの推薦により大統領の専属料理人に抜擢され、大統領官邸であるエリゼ宮で働き始めます。祖母や母から受け継いだ地方料理を基本とした彼女の料理は、「食材の味を活かしたシンプルな料理が食べたい」という大統領から愛されます。

ですが、一方で男社会である厨房では嫉妬から妨害に遇い、また、大統領の健康管理の理由からクリームやソース、デザートなどを禁止され、また、経費削減から好きな食材も使用できなくなり、ボロボロになったオルタンスは、エリゼ宮を去る決意をします……。

Les Saveurs du Palais ©2012 -Armada Films- Vendome Production -Wild Bunch - France 2 Cinema

1980年代にミッテラン大統領に仕えた実在の女性シェフのストーリーを元に映画化された作品ですが、映画は、大統領の料理人として仕えた数年間と、その後、南極料理人となった彼女が南極を去る日を交互に描きます。

Les Saveurs du Palais ©2012 -Armada Films- Vendome Production -Wild Bunch - France 2 Cinema

スクランブルエッグとセップ茸、サーモンとキャベツのファルシ、葉付きのミニキャロット添え。ロワール出身の大統領の親族の昼食会には、フォアグラの白ワインジュレ フーガス添え、ナント産のエスカルゴのカスレット、魚とイカのシャラント風スープ。

そして極めつけは、祖母から受け継いだレシピを元にしたサントノレ おばあちゃんのクリーム(シュー生地の上にクリームをたっぷり詰めたもの)などスクリーンの中でも、地方色溢れるさまざまな料理が登場します。

Les Saveurs du Palais ©2012 -Armada Films- Vendome Production -Wild Bunch - France 2 Cinema

オルタンスの出身地ペリゴールは、食いしん坊なら目が輝いてしまう、フォアグラとトリュフの産地として有名な地域。もちろん、彼女もフォアグラとトリュフを使った料理は得意中の得意。さらに、彼女はそうした郷土料理を若い人や外国人に教える学校も地元で開いているほど。

ということで、重要なシーンでもトリュフが登場します。

新もののトリュフが入ったと聞きつけ厨房に降りて来た大統領に、オルタンスが即興で「トリュフのタルティーヌ」をつくるシーンは、胸に刺さります。

薄切りにした田舎パンをトーストして刻んだトリュフを混ぜたバターを塗り、薄切りにした黒トリュフをたっぷりとのせる。このシンプルだけれど贅沢なトーストを食べながら、大統領が、壁にぶち当たり悩んでいるオルタンスに「自分も毎日、闘っている」と打ち明ける。世界がまったく違うふたりの心が通い合う美しいシーンで、心が温かくなります。誰かのために心を込めて料理をつくる、その料理を味わいつくす。料理は、人と人との心を繫ぎます。

間もなくして、オルタンスは大統領の元を去ることになりますが、それは「負けた」ワケではありません。何にでも一生懸命になる彼女がどんな人生を選んだのか。その謎が解けるのは、南極を去るラストシーンで明かされるのでお楽しみに。


出典:森のくまごろうさん


 

日本人にとってはとっても贅沢な食材というイメージの強いトリュフですが、フランス発の「アルティザン ドゥ ラ トリュフ パリ」でなら、オルタンスのようにトリュフをカジュアルにたっぷりと食せます。

オーガニックの高品質なフランス産トリュフをふんだんに使ったスクランブルエッグのトリュフ添え、トリュフのリゾット、トリュフ入りパスタを始め、前菜からデザートまでトリュフ三昧を堪能できます。もちろん、大統領が厨房で味わった、たっぷりとトリュフを削ったタルティーヌ“クロ カン セル”も味わえます。

この素朴な美味しさを噛み締めれば、オルタンスのように、人生を切り開く勇気が湧いてくるかも。


出典:お店より


 

 

作品紹介



Les Saveurs du Palais ©2012 -Armada Films- Vendome Production -Wild Bunch - France 2 Cinema


 

片田舎で小さなレストランを営むオルタンス・ラボリがスカウトを受け、連れて来られた新しい勤務先はエリゼ宮。そこはなんとフランス大統領官邸のプライベートキッチンだった。堅苦しいメニューと規律と縛られた食事スタイル、嫉妬うずまく官邸料理人たちの中で、彼女が作り出すのは「美味しい」の本当の意味を追求した料理の数々。

当初、値踏みするような目で遠巻きに眺めていた同僚たちも、いつしか彼女の料理の腕と情熱に刺激され、彼女のペースに巻き込まれ、官邸の厨房には、少しずつ新しい風が吹き始める。やがて、大統領のお皿に食べ残しがなくなってきたある日、彼女に直接声をかけてきたミッテラン大統領の口から意外な話が飛び出す。

『大統領の料理人』発売中
価格:¥3800+税
発売元:ギャガ