「MRJ、納期は予断を許さないが、20年度にできると考える」と宮永氏

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 ―2018年の経済情勢をどう見ますか。
 「世界経済は18年も堅調に推移するだろう。米国・中国経済が安定的なレベルを堅持しており、欧州も全体的に戻りが良くなっている。日本経済に目を向けても、旺盛な設備投資がけん引し、大きくはないが当面成長が続くだろう」

 ―主力事業のパワー部門が業績の足かせとなっています。
 「大型ガスタービン市場が弱含んでいるほか、一時期ブームだった石炭火力発電も案件組成が遅れている。米国がもう少し回復すると考えていたが、天然ガスなどの燃料安で、既存設備を継続利用する流れとなっている。需要回復には2、3年かかると見ている」

 ―同部門の構造改革をどう進めますか。
 「(火力発電設備の事業主体である)三菱日立パワーシステムズ(MHPS)では、生産機種の移管や再編などに着手したほか、人員の多能工化も進めている。ただ、米ゼネラル・エレクトリックや独シーメンスのように、人員削減はなじまない。職能転換や多能工化で対応する」

 ―生みの苦しみが続く国産小型旅客機「MRJ」の状況は。
 「MRJの設計変更については、配線関係の見直しなどだいだい終わっている。作業自体は順調だ。(初号機の)納期は予断を許さないが、20年度にできると考える。完成機をまとめ上げるのは、企業として究極の挑戦だ。時間はかかるが必ずやり遂げ、日本の産業界に夢のあるものを残したい」

 ―原子力事業をどう考えますか。
 「恒久的な電源として、日本に絶対必要と考える。安全な原子力発電設備を追求していくことが我々の責務だ。パリ協定の二酸化炭素(CO2)削減目標をみても、原子力がないと日本の計画達成は不可能だ。足元では(国内原発の)再稼働をとにかく安全に実施することに全力を注いでいる。国内原子力事業の再編については、メリットがあれば一緒にやったほうが良い。ただ、炉形が異なる原子炉事業を一緒にするのは難しいだろう」

 ―造船事業は1日付で分社しました。
 「規模は決して大きくないが、歴史に残るような造船会社であり続けてほしい。かつては中国や韓国の造船所に技術支援を行うなど、世界に羽ばたいていた。何らかの形で、再び存在感を発揮してもらいたい」