韓国メディアはこのほど、デリバリー専門のモバイルアプリが人気を集める中、配達員に用事を言いつけてまるで「パシリ」のように使う「モンスター客」が続出していると伝えた。資料写真。

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2018年1月10日、韓国・文化日報はこのほど、韓国でデリバリー専門のモバイルアプリが人気を集める中、配達員に用事を言いつけてまるで「使いっぱしり」のように使う「モンスター客」が続出していると伝えた。

昨年10月に韓国国民権益委員会が公開した資料によると、公正取引委員会が推算したデリバリーアプリの利用者数は13年の87万人から15年には1046万人と急増、デリバリーアプリ市場の取引規模も同期間で3647億ウォン(約380億円)から1兆5065億ウォン(約1580億円)と大きく増えた。

ソウル市内でデリバリーサービスを行なう複数の飲食店に話を聞いたところ、「モンスター客」の実態は「ごみ捨て」「特定の銘柄のたばこやアルコールの購入」「食品や日用品の購入」などさまざま。ある配達員は「先日コンビニで(頼まれた)お菓子を買って行ったら『どうしてもっと安いスーパーで買わなかったのか』と怒られた」と苦しい胸中を吐露。さらに「(評価の)星の数が減ると思いできるだけ買うようにしているが、それでも『配達が遅い』と文句を言われる。どうかお使いは便利屋に依頼してほしい」と語った。

また、記事では中華料理店などから「出前用の器に家庭ごみを捨てられることが多い」との苦情が出ているとも伝えている。そのために使い捨て用の器を使用する店が増加し、環境にも悪影響を与える悪循環が繰り返されているとのこと。このような店側の苦情を受け、デリバリーアプリ業界の関係者は「私たちは通信仲介販売業者であるため注文のキャンセルなどを強制することはできない」とし、「『互いの事情を理解して配慮し合おう』程度の言葉しかお伝えできない」と困惑を口にしている。

専門家は「デリバリーを利用する顧客は、自分よりも立場が下と考える配達員に命令することにカタルシスを感じるようだ」と分析。「配達員のみならず、デパートの店員や駐車場職員、清掃員らを保護する法的な枠組みを設ける必要がある」と強調している。

これに対し、韓国のネットユーザーからは「これがヘル朝鮮(地獄の韓国)レベル」「これは一種の犯罪」などと「モンスター客」への非難が相次いでいる。

対策に関する意見も多く、「デリバリーアプリで少しは管理すべき」「モンスター客のリストを作って『配達拒否』として登録したらいい」「店の評価だけでなく、顧客評価制度も導入すべきだと思う。顧客を王様と考えているからこういう問題が絶えない」などの案が挙がった。

その他「自画自賛するわけではないけれど、自分はいつも出前用の器をしっかり洗ってから『ごちそうさまでした^^。いつもありがとうございます』というメモ用紙を入れて出しておく。そのせいか以前よりサービスが良くなったように思う。サービスとは心から出てくるもの。顧客が親切になってこそ店側も真のサービスで応じるのではないか」と自らの体験談を寄せるユーザーもみられた。(翻訳・編集/松村)