建築では「柔構造」という考えがあります。地震などに対応するために適度な柔らかさを建物に持たせて設計された構造のことですが、これは堅固さだけでは建物は支えられないからです。人の体も実はそのような柔らかい構造が不可欠になります。歳を重ねると体が硬くなってきたと感じる方も多くいると思いますし、ストレスや緊張で肩こりなどがとれないという人が多いですよね。今年の健康法として、体をやわらかく、体をゆるめるヨガをはじめてみませんか。

カラダが硬くなると考えられる3つの原因

1.体を動かすことは健康には欠かせません。体幹トレーニングなどでポッコリ出てしまったお腹を引き締めたり、体のバランスが取れて動きやすくなったり、そのおかげで肩こりや腰痛が大幅に改善されたり、いわゆる筋力トレーニングでカラダを強固にするメリットは色々あります。しかし、力を入れることを中心にしたトレーニングには弊害もあります。わずかな運動でも筋肉は非常に細かな筋繊維が断裂します。この細かな筋繊維の断裂とその後の修復によって、筋力は鍛えられ成長していくわけですが、そのような運動だけを続けていくと筋肉は硬くなってしまいます。そのためにカラダの可動範囲が狭くなるのです。つまり、柔軟を伴わない筋肉トレーニングばかりをしていると、関節が固まり怪我をするリスクも増えるということです。

2.歳を重ねていくと血管内のコラーゲンが硬化していきます。そのために老廃物などが溜まりやすくなり、それでますます血管は硬くなっていきます。いわゆる血管の老化です。筋肉には血管が密集しています。そのために筋肉も硬くなっていくのです。関節などもそれと相まって硬くなる傾向を示します。体を動かす機会が減り、運動不足になるとさらにその状態は進みます。高じると色々な病となって表れてきます。

3.最近、筋肉や神経がゆるまず、疲れが取れないとかリラックスが出来ないと訴えている人が増えているようです。これは現代の環境から受けるストレスが主な原因のようで、絶えず緊張を強いられると交感神経が過剰にはたらき血管の収縮によって筋肉が凝り固まってしまうのです。

カラダをゆるめるには「ヨガ」が最適

上ではカラダが硬くなる原因について見てみたわけですが、過剰なトレーニング、過度な運動の不足、過剰な神経系の使い方など、いずれもバランスを欠いたことによるものと言えます。そのような非バランスの解消には「ヨガ」が最適です。古代インドの智慧「ヴェーダ」を根とする「ヨガ」ですが、さすがにそこにはカラダをバランスよく整える知恵が詰まっています。現代では健康法の一つとして普及した感のあるヨガですが、「アーサナ」とよばれる柔軟な体に整えるポーズ群と呼吸法とで体幹の筋肉を無理なく整え、カラダに柔らかさやしなやかさを取り戻す大きな効果が期待出来、神経系の調子も大きく改善するようです。

運動の後のストレッチでもカラダの柔軟性は整えられますが、関節を色々な方向に動かす方法が体系化され、呼吸法との組み合わせも緻密に工夫されたヨガは表面の筋肉だけではなく、体幹、いわゆるインナーマッスルの深いところから無理なく整えることが出来るようです。とても合理的なこの方法でカラダを芯から「ゆるめて」みてはいかがでしょうか。


writer:Masami