北海道日本ハムファイターズ清宮幸太郎が、9日放送、フジテレビ「THE NEWS α」のインタビューに応じ、かつての自分や変わらない信念に言及した。

高校通算111本塁打という偉業を達成し、プロ入りを表明するまで進路が大きく騒がれた清宮。ひとりの高校生に多くの大人が右往左往する光景は、ある種異様だったと言えるだろう。

だが、本人は「集まってくれるからには自分も結果で応えなきゃいけないし、だからこそ頑張れるっていう、自分にとってはプラスなことばかりだった」と、逆にモチベーションだったと振り返った。

ただ、異常とも言える注目度の高さは、清宮のイメージにもつながっていった。16歳のときに「ここで打たなきゃ3番に座っている意味がない」「どんな球でも来い」と発言したこともある。

清宮自身も「高一の自分を見ると『うわあ、生意気だな』って思いますよ」と笑いつつ、当時は「虚勢を張っていた」と述べた。「もっとこんなもんじゃない」と自分に言い聞かせていたのだ。

一方で、「いろいろ前置きしながら話すけど、結局使われるのは(生意気な)部分だけなので『あ〜』って感じでした」と、メディアがつくり出した「清宮幸太郎」という側面もあったことをうかがわせた。

そんなメディアでも、進路に関する話題だけはタブーだった。清宮は「気を遣っていただいている」と配慮に感謝しつつ「自分も答えたくなかった」と素直に当時の心境を明かしている。

高一のころは「大学に行く気満々」で「こうなるとは全然思っていなかった」という清宮。大学とプロの「どっちにも行きたかった」と悩み、人にもあまり相談できなかっただけに、「いろんなものがガサっと落ちて、スッキリしたという感じ」と、プロ入りを決めてから心は晴れやかだと述べた。

プロとなり、清宮幸太郎は何のために、誰のために野球をやっていくのか――そう問われると、清宮は「一緒じゃないですか」とコメント。「日本一になるためにやっているはずですし、日本一を目指すという意味では高校野球もプロ野球も変わらない部分ではあると思っている」と答えた。

「やっぱりチームとして戦わなくてはいけないし、自分がダメでもチームが勝てばそれでいい。そこは変わらないはずだと思っているので、そこだけは貫いてやりたいと思っています」