舞台「黒蜥蜴」で好敵手であり運命の恋人を演じる中谷美紀(右)と井上芳雄(左)

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1月9日より東京・日生劇場にて、2月1日(木)より大阪・梅田芸術劇場メインホールにて、三島由紀夫の最高傑作戯曲の1つ「黒蜥蜴(とかげ)」が上演される。本作はこれまで何度も舞台化されてきたが、このたび三島を敬愛してやまない英国人演出家のデヴィッド・ルヴォーにより新たな作品として描かれる。

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開幕前日となる1月8日に行われた公開ゲネプロでは、純粋な美に生きる女盗賊・黒蜥蜴を演じる中谷美紀が今まで見たことがない“グロテスク・ビューティー”な世界を披露した。ほか、井上芳雄は黒蜥蜴の運命の恋人でもある探偵・明智小五郎、相楽樹は黒蜥蜴に誘拐される女性・早苗、朝海ひかるは家政婦、たかお鷹は早苗の父親、成河は黒蜥蜴の部下を演じる。

■ 出演者コメント

◆中谷美紀

ルヴォーさん主催の演劇学校に、出演料を頂戴して通わせていただいたような、充実したお稽古を経て、いよいよ初日を迎えることになり、少々緊張しておりますが、「一字一句誤りの無い完璧なせりふで感情がこもっていないよりも、物語を生き、感情の発露によって多少せりふが乱れても、後者の演劇を観たいと思う。もちろんだからと言って、せりふをないがしろにしていいという訳ではないけれど」とおっしゃったルヴォーさんの言葉を信じて、井上芳雄さんをはじめとする共演者の皆さんの言葉に耳を傾け、表情を見逃さず、心と心の対話を最も大切に演じたいと思います。高尚なものと低俗なもの、喜劇と悲劇、美しいものと醜いもの、愛と憎しみ、エロスとタナトス、相反する2つの世界が混じり合い、拮抗(きっこう)し合う三島ワールドをぜひご覧いただきたいです。

◆井上芳雄

ルヴォーさんとカンパニーのみんなと、この「黒蜥蜴」の世界にいられることが最高に幸せです。悲しいほどに美しい美紀さんの黒蜥蜴とご一緒できるのも光栄です。早く、皆さんに見て頂きたい。きっと今まで見たことのない、でも、心の奥ではどこかで知っていた愛の世界がそこにあるはずです!

◆相楽樹

ルヴォーさんの稽古は本当にあっという間でしたし、稽古というよりはカンパニー全員で「黒蜥蜴」の世界を探求しながら冒険しているような時間でした。ルヴォーさんの演出する「黒蜥蜴」は、さまざまな表情や魔法であふれていて目が離せなくなるはずです。お楽しみください。

◆朝海ひかる

ルヴォーさんの指揮の下、カンパニー全員で「黒蜥蜴」の世界をお届けできるよう精一杯頑張ります。

◆たかお鷹

やる事はやった。後は本番のライブ感を楽しむのみ。

◆成河

不思議と緊張もなく穏やかな気持ちです。大きな見どころは、想像力を刺激するシンプルで力強い演出。デヴィッド・ルヴォーの美意識が行き届いた、演劇ならではの「空間の使い方」にぜひ注目してほしいと思います。三島由紀夫への新しいアプローチとして、きっと沢山の人に受け入れられるだろうと期待しています。

■ 美の狩人VS.名探偵の勝負の結末とは!?

一代で財を築いた宝石商・岩瀬庄兵衛(たかお鷹)、娘の早苗(相楽樹)を誘拐するという脅迫状に脅え、私立探偵の明智小五郎(井上芳雄)を雇うことに。大阪のホテルに身を潜める父娘の隣室には、岩瀬の店の上客である緑川夫人が宿泊していたが、実は彼女こそ、誘拐予告をした張本人の女賊・黒蜥蜴(中谷美紀)だった。黒蜥蜴は、部下の美しい青年・雨宮(成河)を早苗に紹介すると見せかけ彼女を奪い去ると、そうとは知らずに犯人を警戒し続ける明智の前に、何食わぬ顔で現れる。

クールでいながら、“犯罪”へのロマンティックな憧れを隠さない明智に魅入られた緑川=黒蜥蜴は、「要するにあなたは報いられない戀(こい)をしてらっしゃる。犯罪に對(たい)する戀(こい)を」と言う。すると、明智はすかさず「でも己惚れかもしれないが、僕はかう思うこともありますよ。僕は犯罪から戀(こい)されてゐるんだと」と切り返す。

自信に満ちたその態度を裏打ちするかのように、明智は見事に早苗を奪還してみせるが、黒蜥蜴は怯まない。美の狩人・黒蜥蜴VS.名探偵・明智小五郎の勝負は、報われない結末に向かってさらにヒートアップしてゆく…。(ザテレビジョン)