ジャンプ週間総合優勝を決め、表彰台でガッツポーズするストッフ

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 ノルディックスキー・ジャンプ男子で、2014年ソチ五輪個人2冠のポーランド人が偉業を達成した。

 30歳のカミル・ストッフ。ワールドカップ(W杯)を兼ねた伝統のジャンプ週間で、史上2人目となる4戦全勝の完全優勝を果たした。

 6日にオーストリアのビショフスホーフェンであったジャンプ週間最終戦(HS140メートル)。1回目に132・5メートルを飛んで首位に立った最終ジャンパーのストッフに、約1万5千人の観衆やライバルたちの視線が集まった。137メートル。大会2連覇が決まると、ストッフは力が抜けたように雪の上に倒れ込んだ。

 「大会中、ずっと大きな重圧がのしかかっていた。大事なのは、自分のやるべきことに集中し、最善をつくすことだった」。ポーランド選手に担がれ、大歓声に応えた。01〜02年シーズンに初めて4連勝したスベン・ハンナバルト(ドイツ)にも会場で祝福された。「私にとって驚くべき日であり、大会だった」

 ぶれない空中姿勢と、着地時のテレマークが持ち味だ。4連戦の計8本のジャンプのうち、60点満点の飛型点では58点を2度出すなど高得点ばかり。1回目4位から逆転した第1戦以外は、すべて1回目1位から首位を譲らなかった。4戦の合計得点で争う大会で、2位に69・6点差。距離に換算すれば38メートル超の差をつける圧勝だった。

 ポーランドでは、サッカーのロベルト・レバンドフスキ(バイエルン・ミュンヘン)と並ぶスター選手だ。W杯男子歴代3位の39勝を誇る母国の英雄、アダム・マリシュが獲得できなかった金メダルをソチ五輪で獲得。さらにジャンプ週間完全優勝も成し遂げた。憧れていたマリシュを越えていないのは、26勝まで積み上げたW杯通算勝利数ぐらいだ。

 1998年長野五輪個人ラージヒルで優勝した船木和喜(フィット)を最後に、ジャンプ週間総合王者は五輪で金メダルを獲得できていない。史上初の五輪2大会連続2冠がかかるストッフは、そのジンクスにも挑むことになる。(勝見壮史)