SKE48 小畑優奈、成長と挑戦を重ねて描く理想の姿「王道だけど王道すぎないアイドルが良い」

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 SKE48が、1月10日に22ndシングル『無意識の色』をリリースする。彼女たちにとって、2018年といえばデビュー10周年を迎える記念すべき年。早々に発売される今作は、アニバーサリーイヤーの幕開けを告げる一枚といえる。センターは、前作『意外にマンゴー』に続いて2度目の抜擢となる小畑優奈だ。

 小畑は2015年加入の7期生で、現在16歳。なんと、松井珠理奈、松井玲奈(2015年 卒業)に続き、グループ歴代3人目の単独センターだ。前作のときは、かなりの緊張が見られたが……今回はどうか。『無意識の色』にかける思いから話を聞いた。(松本まゆげ)

参考:NGT48 中井りか、“葛藤”を経て見つけた新たなアイドル像 「私は王道じゃなくて、邪道だから」

■「だから今、燃えてますね!」

――今回の新曲「無意識の色」は、「意外にマンゴー」とはガラリと印象が変わりましたね。

小畑:そうですね。違う感じになりました。「意外にマンゴー」は爽やかで明るくてフレッシュ感のある曲でしたけど、今回はカッコよくてでもポップでもあって……って、すごく表現が難しいんですけど(笑)。とにかく前回とは違う分、また別の印象を与えられたらいいなと思っています。

――歌詞も、抽象的な言い回しが多いように感じました。

小畑:ですね。私も理解するのに時間がかかったんですけど、自分なりに解釈して頭のなかに描いたのは、「一人ひとりに色があって、出会いによって特別な色になる」というイメージ。で、「その特別な色ってどんな色なんだろう?」と膨らませていく“想像”を楽しめる曲だなって思いました。

――そこも含めて歌詞の世界なんですかね。

小畑:はい。それぞれに違った想像ができるんじゃないかなと思います。「特別な色ってどんな感じだろう? 虹色かな?」みたいな感じで、頭に浮かべつつ聴いていただけたら楽しいと思います。

――しかも今回は10周年というだけあって、MVも集大成っぽさがありましたね。メンバーのみなさんが個々に歴代シングルの衣装を着て踊るという。

小畑:ぎゅっとまとまっていましたよね! それに、今回ダンスが結構キレキレなんですよ。私振り覚えが本当に悪いので、そこは苦戦しました。実は、全員で揃って踊るシーンの撮影のとき、自分だけ逆の動きをしちゃって。その瞬間、「間違えた!」とは思ったんですよ? 思ったんですけど、知らないフリして最後まで踊りきったら、「(間違えてるのに)表情が全然変わんなかったね」って言われて(笑)。

――それくらい堂々と間違えてたんですね(笑)。

小畑:はい(笑)。だから、あ、顔には出てなかったんだ良かった! って思いました。まあでも、撮り直しになったんですけど。

――(笑)。ともあれ、そういう言葉の端々からも選抜メンバーのセンターとして楽しめている空気感が伝わってきます。

小畑:やっぱり、10周年一発目ということで。SKE48にとって大事なシングルだと思うんですよ。そこでセンターを任せていただいたので、プレッシャーでもあるんですけど、同時に、やってやろう! っていう気持ちにもなっているんです。だから今、燃えてますね! そういう意味もあって、前回の「意外にマンゴー」と一緒のことをしてもダメだと思ってます。前回は爽やかな曲だったから、笑顔を目いっぱい見せていたんですけど、「無意識の色」はカッコよさやメッセージ伝えるっていう部分があったりするので。表情とかで、カッコいいところを際立たせていけたらいいなと思いますね。

■「ラブクレのメンバーが増えたことで、焦りは感じます」

――今回は、衣装も変わっていますよね。袖と胸元にシングル表題曲のワッペンがついているという。

小畑:袖は全表題曲で、胸元にあるのは個々に思い入れのある曲ですね。

――小畑さんは、胸元に「意外にマンゴー」「未来とは?」「チョコの奴隷」の3曲をつけていますね。「意外にマンゴー」はなんとなくわかりますが、ほかの2曲は?

小畑:「意外にマンゴー」との色合いを考えてっていうところもあるんですけど(笑)、「未来とは?」は、SKE48に入ったお披露目のときに先輩が着ている姿が可愛くて憧れていた曲だったし、初期の頃、披露のために練習していたとき、なかなかうまく踊れなかった思い出があるんです。

――苦労した分、強く印象に残っていると。

小畑:はい。本当に、当時の自分にとってはすごく難しくて! 同期と一緒にずっと練習してました。珠理奈さんがいらして「ここはこうだよ」「こうやるんだよ」といろいろ指導してくださるんですけど、全然吸収できなくて……。どうしようどうしよう! でも頑張らなきゃ! という感じで、闘ってたのを憶えてます。

――今では難なく踊れる曲も、最初は苦労するものですよね。

小畑:もう昔ほど難しいなんて思わなくなりました。慣れって怖いなって思います(笑)。あと「チョコの奴隷」を選んだ理由は、単純にすごく好きな曲だから。可愛いじゃないですか?

――バレンタインのドキドキする気持ちを歌った曲ですね。たしかに、歌詞もサビも可愛らしい。

小畑:私、グループに入るまではそこまでSKE48を知らなくて。力強くてカッコいいイメージが勝手についていたんです。けど、この曲を聞いたときすごくアイドルらしいなって思ったんですよ。こういう曲もあるんだ! って、意外性があったというか。だから余計に印象的なんです。

――それぞれに濃い思い出があるんですね。あと、可愛いといえば今回のカップリングにラブ・クレッシェンド(以下、ラブクレ)の新曲が収録されますよね。前作「コップの中の木漏れ日」(2015年11月に1stシングルとしてリリース)は可愛くて瑞々しい印象を受けましたが、今回はどんな曲になりました?

小畑:今回は、大人な恋愛ソングなのかな? と私は思いました。勝手な思い込みかもしれないんですけど、私くらいの年齢だと、グイグイ行きたくなると思うんですよ。

――恋愛に対して。

小畑:はい。なんていうか……「好き好き〜!」ってグイグイいっちゃうところがあると思うんですけど、この曲はそうじゃなくて「相手のことが本当に好きだから遠くから見守る」みたいな感じなんです。そこが大人だなって。私には考えられないところだなと思いましたね。MVも、おしゃれな雰囲気に仕上がっていると思います。「コップの中の木漏れ日」とロケーションは似てるんだけど、雰囲気はちょっと違いますね。

――あのときは、森のなかで木々にかこまれていましたよね。妖精のような衣装も相まって幻想的でした。

小畑:そう、あのときの進化バージョンみたいな感じなんですよ。また新たな森に行って撮ってきました(笑)。好きな世界観だったので楽しかったですし、ラブクレのダンスもキレキレなのでぜひ観ていただきたいですね!

――しかも今作からメンバーが増えましたよね。オリジナルの7人(小畑のほかに、松井珠理奈、江籠裕奈、北川綾巴、熊崎晴香、後藤楽々、菅原茉椰)に加えて、新たに4人(一色嶺奈、井上瑠夏、野村実代、松本慈子)入りました。

小畑:ですね! ただ、正直私はこれまであんまり関わりがなかった4人なんですよ。

――そうか、4人ともチームSですもんね。チームK兇両畑さんとは接点が少ないかも。

小畑:あと、これまで7人でやってきたっていうのが大きかったので、戸惑いの気持ちもあるんですよね。でも、これからもっといいラブクレを作るぞ!っていう思いも強いです。ラブクレの輪が広がることで、SKE48の輪も広がっていくといいなと思います。

――「無意識の色」で菅原さんが選抜復帰したことで、オジリナルメンバー7人全員が選抜入りしています。これはグループ内ユニットとして強いですよね。新たに加わった4人にも期待してしまいます。

小畑:なので、焦りも感じます。以前は、私も1人だけ選抜に入ってないラブクレメンバーで、本当に本当に悔しくて焦っていて。そこで強くなったと思うんですよ。なので、新しいメンバーもそういう気持ちでどんどん目指してくるだろうと思うし、そうあってほしいなと思ってます。

■「みなるんさんの言葉が、自分の中に刺さったんです」

――改めて、センターポジションについて伺います。「意外にマンゴー」のセンター発表のときは、驚きすぎて唖然としていましたが、今回はどうでした?

小畑:今回は、MV撮影のときに知りました。それまで、10周年一発目だから絶対に珠理奈さんだろうな〜! ってずっと思ってたので、自分なの!? っていう驚きはありましたね。でも、「意外にマンゴー」でセンターをやってみて、1回で終わりたくないっていう気持ちが芽生えていたんですよ。だから、続けてセンターをやらせていただけることは嬉しかったです。

――センターを経験して成長しましたね!

小畑:はい、変わりましたね。歌番組は、とくに勉強になりました。やっぱり一般の方にも見ていただける場なので、いろんな意見をいただけるようになったんですけど、その意見一つひとつが貴重で素敵な声なんですよね。そうやって捉えられるようになったのも成長かなと思います。

――それに、歌番組は経験値としても大きそうです。

小畑:ライブはただただ楽しんでやれるんですけど、歌番組はカメラを気にしなきゃいけないから緊張しちゃうんですよね。そこでアドバイスをくれたのが珠理奈さんでした。リハの映像をチェックして「ここはもうちょっと角度を変えたほうが可愛く見えるよ」って私に言ってくださって。本当に勉強になりましたね。

――そうして、着実に力をつけてきたわけですね。

小畑:私、結構変わりましたよ。それまでは、自分の意見を言うこともできなかったんです。自信がなかったから。でも、センターをやって自信がついて、少しずつ自分の思っていることを言えるようになってきました。例えば、こういうインタビューで「目標はありますか?」って言われたときに、「またセンターやりたいです!」って言えるとか。そうなった自分がいることに、自分でびっくりしてます(笑)。

――ちなみに、センターを経験したメンバーに話を聞くと、「自分がセンターに立つ意味を考える」と言ったりするんですが、小畑さんはそういうこと考えますか?

小畑:あ、考えました! とくに「意外にマンゴー」のMV撮影直前までは、すごく考えましたね。

――お、そうなんですね。答えは見つかりましたか?

小畑:結局、1人でモヤモヤしてしまったので、そのときホテルで同室だったみなるんさん(大場美奈)に「どうしたらいいですか?」って相談したんですよ。そうしたら、「ゆななはそのままでいいんだよ」って言ってくださって。そのシンプルな言葉が、自分の中に刺さったんですよね。肩の荷も下りたっていうか。だからできた気がします。

――大場さん、頼もしいですね。

小畑:はい。サバサバしていらっしゃるので、何を聞いても「これはいい!」「これはダメ!」ってハッキリ言ってくださるんです。だからわかりやすくて、頼りやすい先輩ですね。

■「『もっと上に上がりたい』って“ちゃんと燃えている”んです」

――野心家が多いSKE48。センターを明確に狙ってるメンバーはすごく多いと思うんですが、狙われてる! って感じますか?

小畑:感じますね! 最近はとくに。この前、ある番組の企画でパーティーをしたんですよ。メンバーの素を見ようということで。で、そのときセンターについて真剣に話す場面があったんですけど、そこでみなさん狙ってるんだってハッキリ思ったし、言葉にも熱がこもっていて。アツいなSKE48! って思いました。ただ、今センターに立っているのは私だから。私がやらなきゃっていう気持ちにもなりましたね。改めて身が引き締まりました。

――すっかり強くなりましたね。それはSKE48の“アツさ”に感化されたのでしょうか。

小畑:かもしれないです。SKE48って「一緒に楽しもう」っていう一体感があるんですけど、個々はすごく向上心があって、「もっと上に上がりたい」って“ちゃんと燃えている”んです。そこがわかりやすくて、すごく楽しいんですよ。

――じゃあ、今のSKE48の勢いをグラフにすると、どんな線を描いていると思います?

小畑:右肩上がりだと思います! うふふ。例えば身近なところで言うと、私がセンターになって同期の(後藤)楽々は悔しかったと思うんですよ。実際にそういう話をしたわけじゃないんですけど、ふとしたときにメラメラしたものが見えるから。ライバル心が強まったのかなと感じるので、みんなで刺激し合ってもっと良いグループになっていくはずです!

――では、小畑さんのライバルは誰ですか?

小畑:うーーん、やっぱり楽々かなあ? そこはずっと変わらないです。

――後藤さんは、7期生の中でも最初に選抜入りしましたもんね。とすると、当時から燃えていた?

小畑:……徐々に、ですかね! 活動を見てすごいなって思っているうちに、自分もそこに行きたいって思うようになっていった感じです。楽々はすごくオープンな性格で、みんなを明るくできる才能があるんですよ。それに、私より表現力が全然高くて。よく、見ていてハッとさせられる部分もあります。そこが、ライバル視しちゃうところですね。

――普段は仲良しなおふたりですが、お互いに“ちゃんと燃えている”んですね。

小畑:はい! 楽々がいてよかったです。ライバルって大事だなって思いますね。

――じゃあ今後、グループがさらに上に行くために、自分はどうしていくべきだと思いますか?

小畑:えー難しいですね! なんだろう……。あ、でも表情のパターンはもっと増やしたいなって思います。私はどうしても笑顔の印象が強いと思うんですけど、違う表情をしたら「そういう表情も好き」ってみなさん言ってくださるんですよ。なので、今後はそっちも磨いていきたいですね。

――参考にしたい人っていますか?

小畑:やっぱりみなるんさんですかね! みなるんさんは、カッコいいも可愛いもきっちり見せられる方なんですよ。きっと、自分の中で切り替えができるんでしょうね。すごいなって思いますし、見習いたいです。

■「王道の可愛いアイドルの中にギャップがあると面白い」

――初センターを務めた昨年は、小畑さんにとって転機の年かと思います。年明け早々振り返るのもあれですが、せっかくなので小畑さん個人が「2017年、ここで私変わったかも!」と思った瞬間を聞きたいです。

小畑:グラビアは変わりましたね!

――センターに抜擢されるより前に、雑誌の表紙で水着グラビアデビューを飾っていましたね。

小畑:そうなんです、4月に。最初、グラビア!? って感じだったし、無理無理! って思ってたんですよ(笑)。それが急遽決まっちゃって。もう、流れるままですよね、そこからは。(流されているようなジェスチャーをしながら)ちょっと〜〜って感じで(笑)。

――へえ! そこまで予定外だったんですね。

小畑:そうなんですよー! で、流れに身を任せたままはじめたんですけど、実際にやってみたら私こんな表情できるんだ!っていう発見ばかりだったんです。

――ステージ上でのパフォーマンスとはまた違った自分を出せたんですね。

小畑:はい。雑誌を見てみると、本当に驚きます。そういう経験が、今後ステージ上でも生きてくるといいなって思いますね。今は、すごくやりがいを感じてます。

――成長の年を経て、アイドルとしても考え方が固まりはじめた時期かなと思います。今、小畑さんはどんなアイドルを目指していますか?

小畑: “王道だけど王道すぎないアイドル”が良いんじゃないですかね? 王道の可愛いアイドルでいたいんですけど、その中にギャップがあると面白いというか。

――王道って、ともすれば普通にもなってしまいますもんね。

小畑:そうなんです。だから、違う部分も伸ばせると良いなって思います。私はトーク力が欲しいんですよね! MCとかラジオとか、トークをする場ってたくさんあるので。先輩に相談したりして磨く努力はしているんですけど、まだまだ。もっと面白いことを言えるようになりたいです。

――トークはトークでもそっち方面なんですね! 芸人さん寄りというか。

小畑:はい。一発ギャグをやったときに、面白かったらいいなって思います! それを吹っ切れてできる人。そういうスキルも身につけたいです。

――てっきり、大矢真那さんのように、ポロっと出た言葉でみんなを笑顔にさせてしまう、みたいなものかと思ってました。

小畑:あれは真那さんにしかできないものですから(笑)! 一発ギャグ的も難しいですけど、真那さんはまた違います。天性の才能ですね。

■「SKE48にとって、もっともっと必要とされる存在になりたい」

――さあ、そして2018年はSKE48の10周年イヤーです。SKE48として、やってみたいことは何ですか?

小畑:ナゴヤドームに立ちたいです! というのも、最近になってメンバーみんなが「ナゴヤドームに立ちたい」って言えるようになってきているんですよ。

――それもいい流れですよね。まさに右肩上がりの証拠。

小畑:10周年だからこそ立ちたいですし、今のSKE48ならきっといいものができると思うんですよね。それに私、まだナゴヤドームに立ったことがないんですよ。

――SKE48がナゴヤドームに立ったのは、2014年。小畑さんの加入前ですからね。

小畑:だけど、周りから当時のことだけは聞くんです。「あの景色はすごかったよ!」って。で、そのたびに、どんな景色だったんだろう!? って思うんですよ(笑)。想像なんて、到底できないじゃないですか。

――そうですよね。立った人にだけわかる景色かと。

小畑:この前、2014年のナゴヤドームの映像は見せてもらったんですけど、もうovertureからすごくて! ファンの方の団結力とか、メンバーのキラキラ感とかが違って見えたんですよ。私が知っているものじゃないって。

――それこそ、ナゴヤドームという場所が作り出したものなんでしょうね。

小畑:だから、これはもう見たい! ステージの上から見たい!って強く思ったんです。だから目指したいし、言葉にしていきたいなと思ってます。

――そこまで強い思いがあると、個人としてもちゃんと大きくなっていきたいって思いますよね。

小畑:そうですね。SKE48にとって、もっともっと必要とされる存在になりたいです。「小畑優奈にやって欲しい」って思ってもらえるものが増えていくのが理想ですね。そのためには、もっといろんな仕事に挑戦して、経験を重ねたいです!(松本まゆげ)