バブル時代の当事者話

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バブルとはいまからすれば遠い時代の言葉です。お笑い芸人の平野ノラが、バブリーな格好でネタを披露しているのも、すでにお笑いのネタの対象となるほど遠い時代の話となってしまったからだといえるでしょう。

バブルとは何だったのか

バブルの時代とはなんだったのか?そんなバブルの時代を記録した貴重な本として伊藤洋介の『バブルでしたねぇ。』 (幻冬舎文庫) があります。著者は、慶應義塾大学を卒業後、山一證券に入社、そこで秋元康プロデュースにより「シャインズ」として歌手デビューを果たします。サラリーマンを続けながら芸能活動を続けていたのです。なんともバブリーな世界でしょう。会社の側も宣伝になるならばと芸能活動を受け入れてくれる、そうした寛容な時代があったのです。

バブルエピソードは?

著者は、その後破綻してしまう山一證券のモーレツ社員として働きます。入社2年目の年収が、その後に転職した製菓会社で40歳で得たものと同額といいますから驚きです。クリスマスはレストランやホテルの予約がどこも取れず、やっと取れたと思っても作り置きの冷たい食事だったといったエピソードが懐かしさとともに語られます。もうあの時代が来ないとわかっていても、もう一度という思いも拭いきれない、そんな著者の悲哀も感じられる本です。正直な気持ちを吐露した本であり、好感が持てますね。