2010年11月、広州アジア大会に出場した鈴木康大選手(提供・共同通信社)

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 日本アンチ・ドーピング機構(JADA)は9日、昨年9月の日本カヌースプリント選手権でライバル選手のドリンクボトルに禁止成分を含むステロイドを混入させ、飲ませた鈴木康大(32)に対して、12月13日から8年間の資格停止処分を下したことを発表した。

 ドーピングの入ったドリンクを飲んだ小松正治(25)=愛媛県国体競技力向上対策本部=は同大会で優勝したものの、同レース後のドーピング検査で、禁止成分のメタンジエノンの代謝物が検出され、暫定的資格停止処分を受けていたが、鈴木による混入が発覚し、処分は解除された。これは日本において、他者からの禁止物質の混入により、ドーピング違反が発覚した初めての事例となるという。

  小松と鈴木はともに昨年8月の世界選手権代表で、20年東京五輪を目指すライバル関係だった。

 JADAによると、鈴木は小松がドーピング検査で陽性となった場合、自分が東京五輪代表に選出される可能性が高まると考え、小松を陥れる意図を持って、禁止成分を含むステロイドを購入。競技会前に小松がドリンクボトルから離れた時間を利用し、同物質を混入させた。鈴木は小松の暫定的資格停止処分を聞き、良心の呵責(かしゃく)から関係者に事実関係を伝え、事態が発覚。今回の調査についても資料提出などに協力したという。ただ、JADAは「チームメートに対する計画的かつ極めて悪質な行為」と判断。8年間の資格停止処分を下した。

 小松は日本カヌー連盟を通じ「今回、周囲の皆さまのご支援を得て、競技生活に復帰できることとなったことについて、心より感謝の言葉を述べたいと思います。2020年の東京五輪出場を目指して、日本代表として、今後とも競技に精進していく所存です」と、コメントした。