昨年9月のカヌー・スプリント日本選手権で、カヤックシングル(1人乗り)に出場した男子選手(32)が、別の男子選手(25)の飲み物に禁止薬物を入れた問題。

 スポーツ界では驚きとショックが広がった。

 鈴木選手は日本カヌー連盟などに「このままでは、2020年の東京五輪に出られないと思った」と説明したという。元競泳選手で00年シドニー五輪代表の萩原智子さん(37)は「地元開催の五輪はそこまで人を変えてしまうのかと、ショックを受けた。残念です」と話した。陸上棒高跳びで16年リオ五輪7位の沢野大地選手(37)は「何よりも国内でこんな事が起こってしまった事がショック」とツイッターでつぶやいた。

 アスリートたちは普段から「自分の身は自分で守る」という意識は強い。萩原さんは現役時代、「人に渡された飲み物は飲まない。極力、新しいペットボトルを自分で開けて飲む」ことを心がけたという。元陸上選手の為末大さん(39)もツイッターに「誰かから渡された飲み物は飲むな。ペットボトルはかならず開けた時に音がするか確かめろと言われたな」と現役時代を振り返りながら、つぶやいた。

 一方、今回のようにチームメートが混入させるケースは「なかなか防げない」と指摘する声もある。元スピードスケート選手の岡崎朋美さん(46)は練習などでは飲み物を自分のボトルに入れて、リンク脇に置いていた。「ボトルを腰にぶらさげるわけにはいかず、ずっと見ているわけにはいかない」と話した。