北村匠海が向き合った“転機”と“決断” 「自分が一番没頭できるのがお芝居と音楽」

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 昨年、『君の膵臓をたべたい』で映画初主演を務め、『恋と嘘』、『勝手にふるえてろ』など立て続けに映画出演が続いた北村匠海。DISH//のリーダーとしても活躍する北村は、2018年も明けて間もなく、1月1日に、2015年以降恒例となっている日本武道館での元旦ライブを成し遂げている。歌手と俳優、モデルとして活躍してきた北村にとって、2018年次のステージに待っているのは、1月18日にスタートするフジテレビ木曜劇場『隣の家族は青く見える』への出演だ。リアルサウンド映画部では、本作で青木朔という役を演じる北村にインタビューを行い、意気込み、そして今年の抱負を訊いた。(編集部)

参考:北村匠海ほか写真 (写真ページの最後には、チェキプレゼント企画あり)

■「キスシーンが終わったあとに2人で笑い合った」

ーー青木朔は、眞島秀和さん演じる広瀬渉と同性カップルという設定です。朔について、詳しい役どころを教えてください。

北村匠海(以下、北村):僕がお話を伺った同性愛者の方は“芯のある明るい人”という印象があって、朔はそれを体現しているような役です。僕が演じる朔は、弱いけど強さが前に出ている人間。人の懐に入るのが上手いし、誰かの心をほぐしてあげる能力がすごく高い人だと思います。朔は小さな頃には色々と悩んで生きてきたはず。そんな朔の達観した物事の捉え方や考え方は、すごく素敵だなと思います。

ーー自身と朔の共通点は?

北村:僕と朔が似ているなと思うのは、“あの人は今こう思っているんじゃないかなぁ”とか人の気持ちを感じ取りやすいところ。だからこそ人に寄り添えたりもするんじゃないかなぁと思います。そこは、朔と同じものを持っている気がします。

ーー眞島さんとのキスシーンなど踏み込んだ場面もありますが、戸惑いや躊躇はありませんでしたか?

北村:まったくなかったですね。キスシーンが終わったあとに眞島さんと2人で笑い合ったんですけど、それくらい普通に男女間の恋愛と変わらないんです。出会い方も、恋愛への発展の仕方も男女の恋愛と同じ。新鮮ではあるけれど、演じる上では何も変わらないですね。

ーー北村さんが思う今作の魅力はどこにありますか?

北村:ドラマで描かれているのはそれぞれの愛のカタチ。隣の家族は青く見えるけど、自分たちの愛のカタチや価値観っていうのは確かに存在しているんです。僕らは同性愛なので、他の家族には絶対にわからない、僕らだけの気持ちの向き合い方や時間がある。共感できる部分は人それぞれだと思いますが、たくさんの人の価値観に寄り添える作品で、観る人を選ばないドラマになると思っています。

■「自分の父親や母親のような家族を作りたい」

ーードラマにはいろいろな家族が出てきますが、北村さんの家族観について教えてください。

北村:僕は将来的に、自分の父親や母親のような家族を作りたいと思い描いていて。その感覚は、自分の中でも「素敵だな」と思っています。

ーー以前、20歳になられた際に“育児満了メール”が届いたというお話を伺い、素敵な親子関係だなぁと感動しました。

北村:こだわりが強くて、しゃれた親だと思います(笑)。“育児満了メール”、おもしろいですよね。僕もいつか息子や娘ができたら、絶対にやろうと思っています。

ーー最近は同世代の方との共演が多かったように思いますが、今回は年上の方たちが多い現場ですね。

北村:同世代の人と共演する時にはお互いを刺激し合う感覚ですが、今回は吸収したいという感覚。お芝居は、言葉で誰かに教えられることも大切なことですが、見て学ぶことも同時にすごく重要だと思っているので、いろんな人のお芝居を見て、何か自分に得られるものがあればいいと思っています。

ーードラマは中谷まゆみさん脚本のオリジナルストーリーですが、原作モノとの魅力の違いは?

北村:最近は、原作モノが増えた気がします。それは良い作品がこの世にたくさん出ているってことでもあり、僕ら(DISH//)が主題歌を歌った『僕たちがやりました』(フジテレビ系)は全巻読んだ上でドラマを観たので、原作と照らし合わせるおもしろさがありました。でも、オリジナルストーリーのドラマにある、“漫画の新刊が出るのを待つような気持ち”っていうのは独特ですよね。役者としての姿勢は変わらないけど、視聴者の方と同じように、僕らも新しい話が出ることを楽しみにしています。

■「小3の頃から何も変わってないかも」

ーー連ドラへの出演は2016年の『仰げば尊し』(TBS系)以来ですが、その間の2017年は主演映画『君の膵臓をたべたい』が大ヒットするなど、北村さんにとってとても濃い期間だったと思います。前回と今回で、ドラマ撮影に臨む上での意識に変化はありましたか?

北村:昨年は、3本の映画に出演しました。主演もさせていただいたし、新人賞(「報知映画賞」)もいただき、すごく実のある一年でした。でも、自分の中では何もスタンスを変えずに仕事と向き合うようにしています。「主役を張ったから」とか、そういうのはないですね。

ーー天狗になってもおかしくないくらいの活躍をされていましたが……?

北村:いやいやいや。僕はまだまだ未熟者だし、今後もただただ頑張っていくのみ。充実している日々に乗っからないのが美学というか。「僕は俳優なので」と肩で風を切って街を歩きたいわけではなくて、仕事のツールとして、自分が一番没頭できるのがお芝居と音楽っていうだけ。言ってしまえば、小3の頃から何も変わってないかもしれないですね。

ーーなるほど。それは北村さんの中にある一貫した軸なんですね。意識していないと、確実に変わってしまう気がします。

北村:これは自分がしっかり信念を持ってやらなきゃと思ったし、一番のターニングポイントかと。お仕事に対してとにかくまっすぐでありたい。自分ひとりの世界で満足したくないので、たくさんの人とコミュニケーションを取って、いろいろと得ていきたいですね。

ーー役者と音楽活動、どちらもお忙しいと思います。辛いと感じることは?

北村:辛いと感じることはあまりないですね。時々、色々と考えることはありますが、そんな時は、お風呂でふ〜っと一息ついたり。でも、音楽と俳優という2つの好きなことを仕事にできていることの満足感や幸せな気持ちって、贅沢だなと思うんです。

ーー小3から芸能活動をされていますが、進路を決める際にブレることはなかった?

北村:中学の頃は、あまり深く考えずにやっていたというか。それでも続けていった先で、やっぱり大学に行くか、この仕事で行くかの二択で悩む時期があって。色々考えていく中で、この世界で頑張ってみようと思ったんです。卒業して、仕事一本に決めた頃から『仰げば尊し』(TBS系)とかも始まって、“北村匠海”の中でも流れができていった気がします。

ーー今クールのドラマには超特急のカイこと小笠原海さんなども出演(『アンナチュラル』(TBS系))されますし、みなさんがどんどん役者として活躍されていますね。

北村:そうですね。カイとは一緒に舞台をやったりもしていたんです。刺激し合える同僚の活躍は嬉しいです。

ーーEBiDAN全体が盛り上がっている感じで、こちらもワクワクしています。

北村:僕らが初代なんてビックリですよね。中1からEBiDANとしての活動が始まり、結構な年を重ねました(笑)。それでもまだまだ20代なので、これが30代になり、後輩が20代になって…この先どうなっていくんだろうって、僕もすごく楽しみです。

(nakamura omame)