2017年の日経平均は26年ぶり高値更新となりました。これは短期的に調子が良いだけなのでしょうか? おそらく地殻変動のような大変動が日本株に起こりつつあるように見えます。

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歴史的な大転換を迎えている日本株

2017年の日本株を振り返ると、日経平均は9月中旬まで上値の重い展開が続きましたが、200日移動平均線を支持線として大きく下がることはなく、高値を上に抜けると、衆院選・自民勝利によるアベノミクス信任を受けて政治リスクが後退したために、外国人買いが一気に加速し、26年ぶり高値となってきました。終盤は再びフラット型のベースを横に歩んでいますが、下げればすぐに買いが入るといった印象で、完全な日柄調整となっています。

ただ単に相場の良い年というのはこれまでも多々ありましたが、現在の日本株はただ調子が良いだけでなく、何か歴史的な大転換を迎えている様子です。それは日本株がついに平成を覆い続けたバブル崩壊の呪縛から解かれ、米国やドイツのように毎年高値を超え続けて行くイメージで、くしくも新元号となる次の時代からそれは始まる可能性があります。

米国型株式市場に変貌しつつある

株価意識の高い安倍首相と森金融庁長官の下で、NISAの導入、GPIFの改革、コーポレートガバナンス改革、スチュワードシップ・コードの策定と続けてきた成果が、ROEの向上、企業の持合い解消、株主還元となって表れはじめ、(欧米と同様)持続的な株価上昇が国民金融資産を大きく増やして行く道筋に乗ってきています。それ以外に超高齢化する日本の将来を支える方策もなく、国の命運を賭けた改革と言えるでしょう。

新時代の日本株はグローバル基準のコーポレートガバナンスにより、公正かつクリーンな企業統治のもと、株主に向いた政策(配当や自社株買い)と株主資本利益率(ROE)の向上に努め、結果として、外国人はもとより、これまで居なかった日本国内の次世代の若い人たちが株を買うようになりつつあります。

若い人たちが初めて株を買う一方で、バブル期からの投資家が26年ぶりの高値でヤレヤレと戻り売りを出しているとも聞きます。兜町の耳寄りなうわさ話を得る立場の人が牛耳る市場でなく、iDeCoやNISA等の政策が後押しするなか、一般の人々全員の参加する米国型株式市場に変貌しつつある予兆に見えます。

そういう姿になれば、欧米と同様に当然の帰結として、日経平均の38,915円回復など当たり前、もちろん調整をはさみながらとなりますが、超長期で見ると5万円、10万円と自然に成って行くのが新元号の時代と期待します。まさに次世代を担う人の為の新しい相場にバトンタッチされようとしている直前といえるでしょうか。平成最後の来年は単に「戌年笑う」となるだけでなく、日本株が変革を遂げる為の重要なステップとなり、安倍政権の次の政策にも注目できると思います。
(文:戸松 信博)