中国蘭州市と南京市は年明けに、不動産抑制措置の一部撤廃と見直しを発表した。16年9月から全国で新たな不動産抑制政策実施以来初めて。(Getty Images)

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 中国甘粛省蘭州市政府と江蘇省南京市はこのほど、市内の一部の地区で住宅購入制限の解禁や他の省市出身者に一定の住宅購入資格を付与する方針を示した。この動きが全国的に広がるかどうか、注目されている。

 各地方政府は、不動産価格の高騰を抑制する目的で、2016年9月末から購入制限や売却制限など厳格な措置を打ち出してきた。蘭州市と南京市が全国で初めて、抑制措置の調整に入った。不動産産業は中国経済の主要エンジンだ。抑制措置の影響で、景気が一段と減速した可能性が示された。

 国内メディアの報道によると、蘭州市不動産管理当局は5日、市内西固区、九州開発区と高坪地区の住宅購入制限措置を撤廃すると通達した。国内専門家は、蘭州市内で新規住宅の在庫が急速に増え、供給が需要を上回ったことが主因だとの見方を示した。

 一方、南京市政府は4日、国内外に向けて新たに優秀な人材の確保政策を発表した。大学院生以上の高学歴者や40歳以下の大学卒業者などに対して、「まず定住させてから就職」との方針を打ち出し、国内外の人材に住宅購入の資格を与えることにした。

 国内メディアによると、業界関係者は、上海や北京などを除く一部の地方政府が住宅購入制限措置を順次緩和し、不動産抑制策を見直す動きが全国に広がるとの見方を示した。

 不動産市場に関して大胆な発言をしてきた元企業家の任志強氏は、昨年7月21日、今後不動産抑制策の緩和条件として、「不動産市場が非常に速いペースで低迷すること」と「実体経済に大きな変化が現れること」を指摘した。また、「経済悪化の兆候が現れれば、当局がすぐ不動産抑制策の調整に踏み切るだろう」と述べた。

 任氏は当時、16年から始まった今回の抑制措置は1年半続き、17年末または18年初めに終了すると予測した。

 インターネット上では、蘭州市らの措置撤廃に関して、中国経済への悲観的な見方や当局の政策批判が集中した。

「2018年は、北京と上海を除いて、他(の地方経済)は全滅だ」「景気が本当に悪くなったようだ。地方政府が一番焦っている」

「朝令暮改だ。公信力が低い」「市民の住宅購入を解禁しても、まだ売却は認めていない。結局、地方政府・不動産企業・銀行を救済するための措置撤廃だ」

(翻訳編集・張哲)