きょう1月8日は成人の日。各地で成人式がおこなわれ、新成人の門出を祝っている。熊本放送によれば、阿蘇市長は今年も歌を歌ってエールを送ったという。その歌は、昨年大みそかに放送された第68回NHK紅白歌合戦に出場したWANIMAの「やってみよう」だとか。市長の歌唱力はさておき、彼らのフレッシュ溢れる歌は新成人の背中を押してくれるだろう。

 筆者が成人を迎えたのは約20年前。思い出といえば、苗場などでウインタースポーツを楽しむために、成人式を終えたその日の夜に車を走らせ新潟に向かったことだった。すっかり暗くなった関越道を、GLAYの「Winter,again」などを聴きながら運転していた。今でもこの曲を聴くと当時を思い出される。

 卒業ソングやクリスマスソングと同じように、この時期を象徴する歌がいくつもある。松任谷由実や広瀬香美。前記の歌も筆者世代にとってはそのなかに含まれるが、もう一つの歌が先日、20年ぶりにテレビCMに起用されたことで話題になった。それは、globe「DEPARTURES」だ。

 「DEPARTURES」は1996年に発売され、累計200万枚をセールスした大ヒット曲だ。それが、プリンススノーリゾートのテレビCMソングに使われている。そのCMは、若い頃にスキーを楽しんだ40代〜50代が、再びスキー場で当時の気持ちを思い出してもらおうということをテーマにしている。当時、スキーブームを代表する歌だった同曲を起用することでそれを一層際立させようとしている。

 先ほどの「Winter,again」もそうだが、「DEPARTURES」を聴くと同時の記憶がよみがえる。思い出される記憶の場面は人それぞれあるだろう。スキー場や遊園地、街中…などなど。

 筆者がこれまでにおこなったアーティストのインタビューのなかでは、記憶と音楽という話になることが多々あった。ある歌を聴いた時に、当時の匂いまでも思い出されるとも。それだけ、記憶と音楽は密接な関係があるのだろう。

 今年、新成人となった若者たちはどのような歌を聴いているのだろうか。その歌たちはきっと、何十年経った先に、いつもでこの時の記憶を鮮明に思い出せてくれる大事なものになるだろう。今しかないこの時にたくさんの歌を聴いてほしいものだ。【木村陽仁】