第4セット、得点が決まり歓喜する金蘭会・宮部(右)。下北沢成徳・石川とのエース対決を制した

写真拡大 (全3枚)

 バレーボール・全日本高校選手権第4日(7日、東京体育館)男女の準決勝計4試合が行われ、女子は金蘭会(大阪第1)が3連覇を狙う下北沢成徳(東京第1)を3−1で破った。女子日本代表にも選ばれた宮部藍梨(あいり、19)の妹で1年生エース、愛芽世(あめぜ)がチーム最多の19得点で勝利に導いた。高校総体覇者の東九州龍谷(大分)は誠英(山口)に3−2で競り勝った。男子は洛南(京都)が東亜学園(東京第1)を、総体王者の鎮西(熊本)が高川学園(山口)を下した。決勝はともに8日に実施される。

 最後は愛芽世だ。第4セット22−19で、金蘭会の宮部は強打で相手ブロックをはじいて23点目。24−19でも冷静に相手ブロックを見て当てる。ボールが相手コートに落ちるのを確認すると、着地でしゃがみ込み、そのままガッツポーズが出た。

 「あまり緊張せず、リラックスして思い切ったプレーができました」

 序盤から相手エース石川との打ち合いに。第1セットは13−17から宮部が次々に強打を決めて逆転し先取した。だが第2セットは石川が放つクロスの強打を止められず、取り返された。

 池条義則監督(56)は3枚ブロックで石川の徹底マークを指示。これに宮部が即応した。第4セット2−1で、3枚の最も内側を跳び、石川のクロス打ちを完璧に封じた。壁を前に打ちあぐねた石川の決定率は下がっていった。「気持ちを出してとびついたら一発目で結果が出て、自信を持って取りにいけた」と宮部は振り返った。

 ナイジェリア生まれの父と日本人の母を持つ愛芽世。控えめな姉、藍梨と違い、積極的に思いを口にする。「ベンチに下がっても、よく声を出して、指示や励ましを送っていた。姉は1年生の時、上級生に引っ張ってもらって優勝したが、今回は愛芽世が引っ張ってくれた感じがある」と池条監督。

 金蘭会中2年の全国中学選手権で、1歳上の石川が率いた裾花中(長野)に敗れた宮部。「真佑さんは偉大な先輩で、憧れの存在でした。でも高校で対等に戦える位置に来たので、学年に関係なく思い切ったプレーをしたい」。その言葉を見事に実行してみせた。

 次の有言実行は「ここまできたら(3大会ぶりの)日本一になるしかない」。きっぱりと口にした。 (只木信昭)

主将の金蘭会・林琴奈(3年)「明日は自分たちのバレーをして日本一になりたい」

宮部愛芽世と対角を組む金蘭会・西川有喜(2年)「セットを重ねるうちに乗ってきて、楽しくやれた」

春高女子スーパー1年生

 ★大林素子(1984年、東京・八王子実践)1メートル82の恵まれた体格で大会前から大型サウスポーと騒がれ、連覇を目指すチームの大黒柱として大会に臨んだ。準決勝で益子直美を擁する共栄学園(東京)に1−2で敗戦。

 ★栗原恵(2001年、山口・三田尻女=現・誠英)大会直前に日本代表候補に選出。決勝で九州文化学園(長崎)を破り優勝。高校総体、国体に続く高校3冠を達成。現在、プレミアリーグ・日立に所属。

 ★木村沙織(03年、成徳学園=現・下北沢成徳)愛らしいルックスで、大会のポスターモデルに起用される。決勝では文京学院大女(東京)を破り、連覇に貢献。

 ★狩野舞子(05年、東京・八王子実践)中学3年で日本代表候補に選出され大会最大の注目を集める。腰痛を抱えながらも強行出場を続け、3回戦で東九州龍谷(大分)にストレート負け。

金蘭会

 1905(明治38)年創立の私立女子校(生徒数約500人)。所在地は大阪市北区大淀南。バレー部は2007(平成19)年創部。春高は7年連続7度目の出場で、過去最高成績は15年大会の優勝。部員数は27人。主なOGは須藤未央(パナソニック)ら。池条義則監督。