中国の空母「遼寧」が山東省の青島港を出港した。遠洋航海と見られている。中国側はこれまで台湾と協定のない航空機航路の使用も始めており、台湾当局は民間機と衝突する恐れも出ていると抗議した。写真は遼寧。

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中央通訊社、聯合新聞、自由時報など台湾メディアは4日、中国の空母「遼寧」が山東省の青島港を出港したと報じた。艦隊を伴う遠洋航海とみられ、中華民国国防部(台湾国防省)は警戒を強めている。台湾当局は、中国側が協定のない航空機の航路の使い方も始めており、民間機と衝突する恐れも出ていると抗議した。

台湾国防省は4日時点で、遼寧について「数隻の作戦艦を伴い、停泊地を出発した。経由地は(上海沖合い)の舟山島。状況からみて遠洋航海と判断できる」と発表。状況の把握を継続するとともに、中国軍の艦船や航空機が台湾海峡の中間線よりも台湾よりに侵入した場合には阻止・警告・駆逐すると表明した。

遼寧は母港である山東省青島にある軍港を出港したとみられている。出港日について、一部のメディアは4日と伝えた。

台湾国防省や台湾民用航空局はさらに、中国側が中台双方の協定が成立していない航空機航路の使い方を始めたと指摘。その1つが、中国大陸と台湾本島の中間線よりわずかに西側を南北に伸びるM503で、中国側が15年に同航路の利用を求めた際には、「北から南に飛行すること」「緊急時に航路を変更する場合には必ずM503よりも中国大陸寄りを飛行すること」などで協定がまとまった。

台湾国防省によると、中国側は協定に反して「M503を南から北」方向に航空機を飛ばした。民用航空局の何淑萍副局長は、中国側がM503に延べ12機の航空機を飛ばしたと説明した。

中国側はさらに、台湾と大陸側福建省を結ぶ民間航空機の航路で、中国側航空機の利用について台湾側との協定が成立していないW122、W123の2航路などにも航空機を飛ばしたされる。何副局長によると、情報を入手してただちに中国側に電話で抗議したが、具体的な反応は得られなかった。

民用航空局は、中国側航空機が未協定で飛行している航路及び隣接する航路に民間航空機が乗り入れると衝突の恐れもあるとして、台湾および外国の航空会社70社以上に、該当する航路を利用しないように連絡したという。(翻訳・編集/如月隼人)