2017年は、パブリッシャーがコマースやイベント、その他の広告外収入に本格的に取り組みだした年として記憶されるかもしれない。

だが、こうした新分野に踏み出した企業のなかで群を抜いているのが、ポップシュガー(PopSugar)だ。同社は11年前の創設以降、コマースを事業の中心に位置づけてきた。

米DIGIDAYは、電話インタビューで同社の共同創設者でありプレジデントのリサ・シュガー氏に、コンテンツやコマースの進化、2018年のブランデッドコンテンツの変化、メディアやマーケティングへ進出しつつあるAmazonの影響について聞いた。以下に、シュガー氏とのインタビューの要約をお伝えしよう。

――2018年のメディアで、より増えると思われる傾向を2点挙げてほしい



体験型のコンテンツやオフラインメディアは、さらに爆発的に伸びていくだろう。マーサ・スチュワートの時代を彷彿させるような、ライセンス供与やブランドの拡大が起きると思う。

――逆に、2018年には減ると思われる傾向を2点挙げるとすれば何?



ディスプレイ広告はさらに減っていく。企業の数も減ると見ている。2018年を乗り切れない企業も出てくるだろう。

――ライフスタイル分野のパブリッシャーが、2018年に収益を分散するもっとも簡単な方法は?



パートナー関係を結ぶこと。パブリッシャーがパートナー関係を結び、多様化するケースが増えている。今後もこの傾向は続くだろう。

――2018年、ライフスタイルのパブリッシャーにとって、最大の困難になりうるのは?



差別化を常に模索すること。

――広告以外の収入を求め、多様化するパブリッシャーは多い。ポップシュガーは長らく収益の多様化に取り組んできた。他社が同様の取り組みを進めていることについて、また競争が激化することについてどう考えている?



他社が同様の取り組みをはじめたことについては問題視していない。重要なのはそのなかでリードし続けることだ。ポップシュガーが2018年実施することのひとつに、アルタ(Ulta)を通じた美容商品の展開がある。当社にとってマーケティングの観点から重要な市場エリアの300店舗に展開する。クリックやアフィリエイトリンクを活用するのもひとつのやり方ではあるけれど、Webサイトを立ち上げてアフィリエイトリンクを貼るのは、いまや誰でもできる。重要なのは、そうした他社のやりかたの一歩先を常に進み続けることだ。

――ほかのパブリッシャーは、同様のことを実施しようとして、すぐにできるだろうか?



我々の強みは、ブランドが本当に当社を信頼していること。ブランドに投資してもらうにあたって、何が最適かを把握するため当社は真剣に取り組んでいる。他社のなかには単に流行や話題を追いかけるだけで、内容について充分に理解する努力を怠っているところも多いように思われる。

――2017年のブランデッドコンテンツ展開のうちで、2018年の展開を大きく定めたものは?



ありがたいことに、当社とブランド各社はますますパートナーとしての結束を強めており、ただの取引関係ではなくなりつつある。お互いの長所も短所も充分に理解し、データをシェアしてより優れた商品を生み出している。とてもワクワクする体験だ。とはいえ、そこまですぐに到達したわけではない。短期間で部門を成長、拡張するのには学習の段階が必ず必要だ。だが一度軌道に乗りさえすれば、そこからはうまくいく。

――マーケターやパブリッシャーは、パートナー数を減らしつつ、ひとつひとつの関係を深めていきたいと語っている。そうして候補が減るなかで、広告主に選ばれるには何が必要か?



規模やリーチ、エンゲージメントが重要になる。RFP(提案依頼書)をもらうだけでも、まずクライアントの条件を満たすために、ある程度の数字が必要となる。当社も営業やクリエイティブチームは大変だ。誰も考えたことがないような最高のアイデアをいつも求められる。大変な仕事だと思う。彼らの仕事がうらやましいわけではないが、何が必要かを探り、その課題に飛び込んで解決するのは楽しい。

――FacebookとGoogleが、これまで以上に積極的に自社のプラットフォーム上でコンテンツの作成支援を行っている。2018年には、ポップシュガーにとっても両社は競争相手になるか?



その通り。間違いなく競争相手になる。だが同時に、その両社はマーケターでもあり、当社のパートナーでもある。ポップシュガーはFacebookのWatchに番組を販売している。マーケターとしても、そしてコンテンツとしても、当社はソーシャルメディアがあるからここまで大きく成長できた。

MAX WILLENS(原文 / 訳:SI Japan)