二日酔いを緩和したい、治したい…と思う朝は誰にでもあるはず。そんなときに効く食べ物を知りたければ、専門家に聞くのが一番! というわけで、コスモポリタン イギリス版が栄養士8人に、二日酔いの朝に食べているものを聞いてきました。

1.「炭水化物は外せない」

カタリーナ・カイザーさん:フィットネス会社「Freeletics」専属栄養士

「私が二日酔いのときは、基本的に2つのことに気をつけています。1つ目は、体に溢れるくらいミネラルを与えて、少しでもデトックス作用を促すこと。だから、グリーンスムージーかココナッツウォーターを飲みます。2つ目は、かなり現実的です。何か塩気のあるもの(そして、胃を休めるためにあまりスパイシーでないもの)を食べます。個人的には、二日酔いのときに炭水化物は外せませんね。ジャガイモや豆の入った、シチューなどをよく食べます」

2.「水分をたくさんとる」

ステフ・ウィリアムズさん:減量プログラム開発会社「ウェイト・ウォッチャーズ」専属栄養士

「以前は、ピザやポテトチップス、アイスクリームなどの糖質の多い食品を思いきり食べるのが大好きだったんですが、(何度も二日酔いに苦しむうちに)水分をたっぷりとって、何か栄養のあるものを食べた方が、調子がよくなると気づいたんです。例えば、スクランブルエッグとアボカドをトーストに乗せたものなどは、炭水化物、タンパク質、良質の脂肪が含まれているので、体にいいんです。もちろん、二日酔いに効く唯一の治療法は時間と水分補給なので、いつも水の入ったグラスを手放さないようにしています」

3.「満足感のあるポリッジ」

リアノン・ランバートさん:ロンドンで評判のクリニック「Rhitrition」の登録栄養士・創設者

「私はあまりお酒を飲まないので、少し飲んだだけでアルコールが回るんです。十分な水分は健康的な生活の要ですから、飲んだ日の翌日はいつもよりかなり多め、軽く2リットル以上の水を飲むようにしています。食事には、すっきりしたスムージーか、ナッツバターとベリーを入れた満足感のあるポリッジ(オーツ麦でできた粥)を食べます」

4.「トーストにワカモレ」

マナル・シューシェインさん:健康食品会社「BioCare」専属臨床栄養士

「ワカモレ(アボカドディップ)を乗せたトーストとココナッツウォーターです。これなら、炭水化物と脂肪が食べたくてたまらなくなる、二日酔いの気分でも満足させられるし、良質の脂肪で体に栄養を与えることもできます。ココナッツウォーターは水分補給や電解質のバランス調整の点で理想的です」

5.「半熟卵」

エマ・ダービーシャー博士:登録公衆衛生栄養士

「ワインやピニャ・コラーダを飲み過ぎた後は、水をたくさん飲み、トーストに半熟卵を乗せたものを食べます」

6.「たまごサンドイッチ」

キム・ピアソンさん:健康食品会社「Better You」提携栄養士

「いつ食べるか、どれくらい二日酔いがひどいかにもよりますが、ポリッジ、フリーレンジ(=放し飼い鶏が産んだ)卵のマヨネーズ和えに全粒粉のパンのサンドイッチか、スモークしたタラのフィッシュケーキがオススメです!」

7.「スモークサーモン、卵、アスパラガス」

フェイ・タウンゼンドさん:減量プログラム開発企業「Protein World」専属栄養士

「深酒した日の翌日は、(油っぽい食べ物のオンパレードとして知られる)イングリッシュ・ブレックファーストが食べたくてたまらなくなるんですけど、消化できないんです。以前は、家の近くにあるカフェでむさぼり食べてたんですが、いつも胃の調子が悪くなって、その日はずっと気分が悪いんです。

二日酔いの典型的な症状である、頭痛、吐き気、筋肉痛、下痢の主な原因は脱水です。アルコールには利尿作用があり、尿がたくさん出ますから、二日酔いを治すためには水が不可欠です。私がお酒を飲むときは飲んでいる間も水を飲み、寝る前と朝起きたときにも水を飲むようにして水分補給を心がけています。

飲んだ日の翌日にはよく食欲不振に陥るものですが、血糖値と電解質を元の値に戻すことが大切です。私にとって理想的な二日酔い後の朝食は、スモークサーモン、卵、アスパラガスです。

卵は二日酔いにいいとされる2つのアミノ酸(タウリンとシステイン)を含みます。タウリンは毒素をいち早く排出することでアルコールが肝臓に与えるダメージを減らしますし、システインはアルコール代謝の副産物であるアセトアルデヒドを分解します。アセトアルデヒドはアルコールそのものよりも毒性が強く、ひどい二日酔いの原因になるんです」

8.「卵を乗せたトースト」

アレクシス・プールさん:ダイエット関連会社「Spoon Guru」専属栄養士、栄養マネジャー

「卵を乗せたトーストです。飲みに行った日の翌朝はシンプルな食事が好きで、これなら必ず満足します。卵は栄養のある食べ物です。大きな卵1つに、ビタミンA、D、E、K、B12、B2、B5、葉酸、リン、セレン、カルシウム、亜鉛と6グラムのタンパク質が入って、たったの約77キロカロリー。コレステロールを多く含むため、過去には評判が悪いこともありました。コレステロール値は高いものの、卵からよりも、飽和脂肪からのほうが血中コレステロールへの影響が大きいことが分かっています。

もうひとつの思い違いは、パンを含む炭水化物全体が体に悪いというものです。炭水化物というのは広いカテゴリーです。政府(イギリス)は、食生活の中で、炭水化物のもっとも単純な形である遊離糖類の摂取量を削減することを推奨しています。"遊離糖類"とは、食べ物や飲み物に加える糖分で、ビスケット、チョコレート、味付きヨーグルト、朝食用シリアル、ソフトドリンク内の糖分を含みます。他にも、ハチミツ、シロップ(アガベ、メープル、ゴールデン)、フルーツジュース、スムージーに含まれた糖分も入ります。しかし、牛乳、フルーツ、野菜に含まれる糖分は遊離糖類にカウントされませんので、糖分の全体的な摂取量には気を配らなくてはいけませんが、これらの摂取量を削減する必要はないのです。

パンやジャガイモ、他の穀物に含まれるデンプンや全粒粉などの炭水化物は私たちの食事のベースとなるべきものです。繊維もまた炭水化物の一種ですが、これは健康に良いという強力な証拠があります。二日酔いかどうかにかかわらず、パンを食べるのは悪いことじゃないんです!」

※この翻訳は、抄訳です。

Translation:mayuko akimoto

COSMOPOLITAN UK