明日8日は「成人の日」で、1997年(平成9年)4月から1998年(平成10年)3月生まれの人たちが晴れて成人を迎えます。有名人だと藤田ニコルさん(1998年2月20日生まれ)や、平昌五輪の代表選手に選ばれているフィギュアスケートの宇野昌磨さん(1997年12月17日生まれ)などが該当。ちなみに彼らが産まれた1997年は、日本サッカーが悲願のワールドカップ「フランス大会」に初出場を決め、国内では消費税が5%に引き上げられた年です。

新成人は消費税3%時代はもちろん、かつては消費税がそもそもなかったことも多分知りません……。

男女とも「交際経験アリ」の割合が年々増加中!

結婚相手紹介サービス会社「株式会社オーネット」では、2018年に成人式を迎える新成人600名(男女各300名)に、「恋愛・結婚に関する意識調査」を実施しています。同調査は今年でなんと23回目。過去の調査結果を合わせて分析してみると、今年の新成人たちの恋愛や結婚における意識が垣間見えます。

まず同調査で恒例となっている質問「これまでに交際したことがありますか?」を今年も調査。以下のデータは昨年の結果と比較したものですが、興味深い結果となっています。

男性よりも女性のほうが交際経験割合が多いのは、同年代だけではなく年上の人と交際する機会が多いからでしょうか?

まず注目すべきは「全体」「男性」「女性」ともに昨年よりも交際経験ありの割合が増えていること。ちなみに同調査によると、一昨年の全体における交際経験ありの割合は57.2%だそう。一時期若者が恋愛に消極的となっている草食化傾向が指摘されていましたが、近年は着実に脱出の傾向にあるようです。

2015年のどん底ピークに、一昨年から急激に「交際相手が欲しい」欲が上昇

最近の若い世代による“草食化脱出傾向”は、恋人がいない男女を対象とした「恋人が欲しいですか?」の調査結果をみると、さらに顕著となっています。同調査による過去23年の調査結果をグラフ化したものが以下です。

一番最初に7割を割ったのは2008年。同年は「リーマン・ショック」で景気が急降下した年です。やはり景気と関係があるのでしょうか?

恋人がいない新成人による「恋人が欲しい」という欲求は、2000年は90%だったのをピークに急降下。これがいわゆる「若者の草食化」と言われた所以で、どん底は2015年の62.6%となっています。しかし翌年は64.0%に微増し、さらに2016年には74.7%と10年ぶりに7割を超えたのです。そして今年はさらにアップして76.5%と、着実に回復しています。

「交際する金銭的余裕」が1年で驚異的にアップ!

着実にアップしている新成人の恋愛意識。その背景あるのは一体どんな理由なのでしょうか?同調査では「恋人が欲しくない」を答えた人にその理由を聞いていますが、その回答をランキング化すると以下の通りとなります。

恋人が欲しくない理由(全体)

1位 面倒くさい……58.8%

2位 自分の趣味に打ち込みたい……41.2%

3位 1人でも寂しくない……35.3%

3位 自分の自由の時間がなくなる……35.3%

5位 交際する時間的余裕がない……23.5%

6位 交際する金銭的余裕がない……11.8%

7位 恋愛するのが怖い、不安……5.9%

7位 恋愛はコスパ(コストパフォーマンス)が悪い……5.9%

注目は6位の「交際する金銭的余裕がない」。今年は11.8%となっていますが、同調査によると昨年はなんと「交際する金銭的余裕がない」が40.0%あったそう。つまりこの項目だけで30%以上も減少していることになるのです。恋愛に対する意識が高まっている背景には、「景気の回復」の効果が着実に影響しているといえるでしょう。また新成人の世代ではそもそも“恋愛はお金がかかる”という意識が薄い可能性もあります。高級ディナーやプレゼントに、価値を見出さない世代なのかもれません。

新成人の恋愛傾向を踏まえて、ますます恋愛・結婚市場が活発になるかもしれませんね。

【調査概要】
調査媒体:楽天オーネット
調査対象:1997年4月2日〜1998年4月1日に生まれた20歳の男女
調査日:  2017年11月29日(水) 〜 12月5日(火)
サンプル数: 600 人 (男性300人/女性300人) ※1997年生:29.7%、1998年生:70.3%