男女の仲を深めるのに欠かせない、デート。

完璧だったと思ったのに、うまくいかないときもある。私たちはそんなとき、こう考える。

―あの時の、何がいけなかったのだろうか?

あなたはその答えに、気づけるだろうか。

同期でお互い気になっていた優里と弘毅。しかし二回ほどデートをした後、ただの同期に逆戻りしてしまう。

その答えや、いかに。




弘毅は、元々同期の一人だった。

学生時代にサッカー部に所属していたという弘毅は体育会系らしく爽やかで、同期の中では一番人気だった。

そんな弘毅とは入社以来、同期と言う間柄以上のことは何もなかったのだけれど、先日長年付き合っていた彼と別れた時に、不意に顔が浮かんだのだ。

自分でも、どうして弘毅だったのか分からない。ただ無性に会いたくなり、私は弘毅にメールを送っていた。

-実は彼と別れちゃって。今度、二人でご飯行かない?

弘毅からはすぐに返事が来た。

-もちろん!大丈夫か?美味しいもの食べに行こう^_^二人でいいの?

-うん。弘毅に話聞いてもらいたいから。

本当に「話を聞いてもらいたい」と思っていたわけではない。でも、何かのキッカケになればいいなと思う。

そうして、私たちは初めて二人きりで食事行くことになった。

しかし、二回食事をした結果、結局彼を同期以上には見ることができないと悟ることになる。


女がデート前に“冷める”男の行動とは


A1:「今彼女いるの?」と聞くのは気になる証拠


デートは翌週の金曜になった。約束をしてから、私は浮き足立っていた。

久しぶりのデートに何を着て行こうかと悩みながら、弘毅からの連絡を待つ。

しかし、前日になっても何の連絡もない。
しかも、当日になっても連絡がこない。

ようやく弘毅から連絡が来たのは、当日の夕方になってからだった。

ーどこ行きたい?気になっているお店とかある?

え・・嘘でしょ?

初デートなのに、当日になってもまだお店の予約をしていないのだろうか?

-どこでもいいよ。弘毅に任せる!

そう言ったものの、今日は金曜日だ。直前で予約が取れるのかどうかも分からないし、楽しみにしていたならばもう少し早く段取りをしているものではないだろうか。

結局、無事に予約を取ったらしい弘毅は銀座にある『アジル』を指定してきた。キャンセルが出たのか、幸運にも当日に予約が取れたようだ。

-楽しみにしていたのは、私だけなのかなぁ。

気を取り直して店へ向かうものの、期待に胸を膨らませていた自分が、少し恥ずかしくなる。

しかし弘毅の優しい笑顔を見た途端に、そんなモヤモヤは吹き飛んだ 。

「二人きりで食事なんて、初めてじゃない?」
「たしかになぁ。付き合いは長いのに、二人きりは初めてかな。」

「極彩色のスカーフの様なアスパラガスと帆立のクレープ仕立て」を食べながら、弘毅をそっと見る。会社とは違う顔をしている気がした。




「最近、仕事はどうなの?忙しい?」

「そうだなぁ。今のプロジェクトが落ち着いたら少しはゆっくりできるかも。そう言えば、この前ユズルが婚約してさ...」

社内恋愛は、面倒である。交際している最中は良いが、別れた後が気まずい。

しかし共通の話題も多く、一緒にいて楽しいことに間違いはない。

「やっぱり、話が合う人っていいよね。弘毅と一緒にいると、楽しいな〜。」

前の彼と別れた原因は、話が合わなかったから。

長年一緒にいても、分かり合えないことが多すぎた。弘毅となら、一緒にいると楽しいし、先に進んでもいいかなと思う。

「ちなみに弘毅は、今彼女いるの?」

驚く弘毅の顔を見て、私は悪戯っぽく微笑む。

「い、いないよ。」
「そうなんだ。良かった。」

益々困惑した表情を浮かべる弘毅を見て、私は嬉しくなった。

彼女がいるかどうか、それは気になっている彼にしか聞かないセリフである。

そんな気持ちを悟られているだろうかと気になりながらも、弘毅と私は楽しい一夜を過ごした。


デート前に始まっていた勝負。男が犯していたミスとは?


A2:デートなのに店を予約していないのは論外。


初回のデート後も、私たちは密に連絡を取り合っていた。

毎日LINEもするし、まるで恋人同士のようだ。だから2回目のデートも、楽しみで仕方なかった。

実際に、このLINEが来る前までは。

-何か食べたい物ある?

弘毅から連絡が来たのは、また当日の夕方だったのだ。

-この前和食だったから、イタリアンとかどう?
-OK。とりあえず20時に銀座のミキモト前集合で^_^

まさか、今回は予約すらしていないのだろうか?予約をしないデートなんて、デートとは言えない。

女性側は、店によって服装もメイクも変えなければならない。

靴を脱ぐのか脱がないのか。カジュアルなのか、ドレスコードがあるのかないのか。女は、デート前も忙しいのである。

慣れあった恋人の関係なら良いけれど、まだ2回目のデートでは、“一番可愛い私”を演出したいのだ。

それなのに、あまりにも直前すぎる連絡だったり、当日に場所が決まるなんてありえない。

-やっぱり、向こうは何の期待もしていないんだろうな...

私たちは銀座で待ち合わせ、東銀座にある『ラ・ボッテガ・デルマーレ』まで歩いて向かった。




一軒家の可愛らしい外観と店内、そして美味しいお料理に舌鼓を打つ。

しかし運良く入れたから良かったものの、満席だったらどうなっていたことやら・・とあれこれ考えてしまう。

社内では仕事ができると評判の弘毅だが、プライベートでは意外に段取りが悪いのだろう。

「弘毅ってさ、会社で会う時と外で会う時の雰囲気が違うよね。」

「それって、どういう意味?私服がダサいってこと?(笑)」

「違う違う!うまく言葉にできないけれど、雰囲気が違うなぁと思って。」

決して、完璧なんて求めていない。

ただ、お店を事前に予約するのは簡単なことだと思うし、もしお店選びが苦手ならこっちに任せてくれてもいい。

行くお店を事前に女性へ伝えるのは、優しさでもあり、マナーではないだろうか。

「もう一軒行こうか。」

店を出ると、時間はまだ22時半だった。もう一軒行ける時間である。

歩き始めた弘毅の後ろ姿を追いかける。この寒空の下、どこまで歩かされるのだろうか?

「この前行ったバーが良かった記憶があるんだけど。そこ行ってみる?今日土曜だから多分入れるはず。もし入れなかったら、別の所に行こう。」

ここで、私はこのデートに対する期待と意欲がなくなった。

どうして、移動する前に空いているかどうか電話で確認しないのだろうか。

寒空の下、ヒールで歩くのは辛い。

ちょっとした気遣いかもしれないけれど、そんな小さな優しさこそが、その人の内面を表している気がする。

「大変!明日早いのすっかり忘れてた〜!」

自分でも白々しい言い訳だなと思いながらも、私は帰宅することを決める。

ヒールで歩かされるなんて真っ平ごめんだし、弘毅の段取りの悪さに若干失望していたから。

「ごめん、うっかりしてた。今夜は帰らないと。弘毅、またね。」

会社で仕事をしている弘毅はカッコよく見えたんだけどなぁ。

二回のデートでの段取りの悪さ、頼りなさが見え隠れし、私は彼とは良い同期のままでいようと決めた。

デートの店情報を早めに送ってくれる男性は、女性の気持ちをよく理解していると思う。

サプライズ以外ならば、遅くともデート前日までに場所を教えてほしい。 そんな気遣いを、女は欲しているのだ。

この回の【Q】はコチラ

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デートの答えあわせ【Q】:2軒目移動の際に、明暗は別れていた

<これまでのデートの答えあわせ【A】>
Vol.1:「明日、朝早いから帰ります」は真実か?女が2軒目で帰る理由に気づかぬ男
Vol.2:2人きりで食事に行くことの意味。女性がデートの誘いに乗った本当の理由とは?
Vol.3:待ち合わせは「駅or店」どちらが正解?女が思う、ベストな集合時間と場所とは
Vol.4:男がデート中に見ている仕草。女が良いと思っていることが、仇になる?
Vol.5 : 男が勘違いしがちな“無駄な優しさ”。メニュー選びに潜む罠
Vol.6:店選びで女が見ている点。女が男に求める気遣いと、欲する一言とは
Vol.7:女は出す“フリ”をすべきなのか?会計時に男が女に求める行動とは
Vol.8:女だって、恥ずかしい。デート中に、好きな男性にだけ見せる仕草とは
Vol.9:あゝ悲しき男の勘違い。女が仕掛けてくるボディタッチの真の意味
Vol.10:女の「こんなの初めて♡」を真に受け、踊らされる男たち
Vol.11: あなたのセーターは、大丈夫?“家庭的でいい女”を目指した女の失態
Vol.12: 女のさしすせそ「さすがです、すごい♡」の真意に気づかず、惑わされる男
Vol.13: 「何食べたい?」に対する正しい返答。男の戦意を喪失させる女の行動