聖和女学院との3回戦で躍動する下北沢成徳・石川(右)。大会3連覇まで、あと2勝だ (撮影・須谷友郁)

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 全日本高校選手権第3日(6日、東京体育館)男女の3回戦と準々決勝の計24試合を行い、女子で3連覇を狙う下北沢成徳(東京第1)は3回戦で聖和女学院(長崎)、準々決勝で奈良女を、いずれもストレートで下して準決勝に進出した。男子日本代表のエース、石川祐希(22)=ラティーナ=の妹、真佑(2年)を中心に、昨夏の高校総体、昨秋の国体で阻まれた8強の壁を突破した。7日の準決勝で国体で敗れた金蘭会(大阪第1)と対戦する。

 力の差を見せた。下北沢成徳は3回戦の聖和女学院、準々決勝の奈良女と、いずれも高校総体16強の相手を寄せ付けない快勝。初戦の2回戦から1セットも落とすことなく準決勝進出を決めた。

 「日本一を目指しているので、“壁”を抜けられて良かった」

 エースとして引っ張った石川がほほ笑んだ。

 昨年7〜8月の高校総体ではトーナメント3回戦で福井工大福井に敗れて8強止まり。同10月のえひめ国体でも、優勝した大阪(金蘭会主体)に準々決勝で敗れて5位に終わった。今季のチームにとって壁だった準々決勝。石川は「全員が勝とうという気持ちを持っていた」と振り返る。

 高い守備力を誇る聖和女学院相手には、クロスを打ち分ける石川の強打で突破口を開いた。奈良女戦でも序盤に強打を決めて流れをつかんだ。それでいてチームの中で飛び抜けて得点数が多いわけでもないのが、チームの成長を表している。

 「総体、国体は攻撃が石川一辺倒だった。今は(センターの)大崎や椎名が決められるようになった」と小川良樹監督(62)。準々決勝の第2セット中盤のように難しい局面では石川に球が集まるが、「負担は前より減っている」。勝てない日々に、エースの責任を背負って悩んだ石川も、体力面の向上や周りの成長もあり、自信を取り戻しつつあるようだ。

 兄の祐希は愛知・星城高時代に春高2連覇。妹にとっても、今回優勝なら自身が出場しての2年連続優勝になる。兄に並ぶため、まずは準決勝。相手は国体で敗れた大阪の主体だった金蘭会だ。

 昨年の優勝メンバーから黒後(くろご)愛(現東レ)らが抜けた直後の春に行われた全国私学大会では、金蘭会が優勝。成徳はここでも8強で「天と地の差があった」と小川監督。『1年かけて金蘭に追いつく』はチームの合言葉だった。

 「自分のミスで負けた国体のリベンジをしたい。絶対に勝ちたい」と石川。“集大成”の一番へ、熱がこもった。 (只木信昭)

★家族総出で応援

 石川の家族は、昨年に続き、今年も総出で応援。父の幹尚さん、母のみどりさんら、イタリアにいる兄の祐希以外の8人が3日にみどりさんの運転で愛知・岡崎市から上京。寮に泊まって選手の世話をするみどりさん以外は、ウイークリーマンションに滞在している。娘の戦いについて、みどりさんは「先を見ず、一つ一つ勝つつもり。真佑だけじゃなく、みんなが目標に向かって頑張っていますね」と目を細めていた。

★石川祐希の近況

 今季序盤からイタリア・セリエAのラティーナでプレーする予定だったが、昨年9月のワールドグランドチャンピオンズ杯で痛めた右膝内側側副靱帯(じんたい)の回復が遅れ、当初はリハビリ。昨年10月末にチームに合流した。同11月には全日本大学選手権出場のため帰国。同大会で3位となって中大での試合を終えた。その後、イタリアへ戻り、徐々に試合に出場し始めている。