Facebookにとって2017年は、激動の年だった。

フェイクニュースを拡散してしまったことや人種差別的な広告に対する批判の高まり。また、ロシアのプロパガンダに関して国会で取り上げられ、欧州からはさまざまな規制も受けた。そしていま、広告主やパブリッシャーたちは、測定指標に関するミスや独占的なコンテンツ配信の契約に関して立ち上がろうとしている。

以下、Facebookの1年から我々が学んだ、5つのことをまとめた。

1. テックに対する過信



シリコンバレーにはテックが世界をより良くするという根強い信念が存在している。Facebookは家族や恋人や友人と連絡を取り合うのに便利かもしれない。民主的な運動を広めたり、社会の周辺へ追いやられている人々が自分のコミュニティを見つける大きな助けになっているのも事実だ。しかし、善行に使えるのと同様、テックは悪行にも使えることは変えられない事実だ。それは、Facebookのこの1年が、十分過ぎるほど、明らかにしてくれた。テックに対する過信のせいで、ついに自分たちのプラットフォームがいかに悪用されたか気づいたという瞬間に立ちすくみを起こしてしまったのだ。

2. Facebookの強みはまた、弱点



Facebookが公言している目標は世界をつなげることだ。しかし、巨大な広告プラットフォームとなってしまったことが、この目標を遠ざけてもいる。ロシアのプロパガンダ、人種差別主義者、フェイクニュース拡散者にとってみれば、毎日14億人が利用しているからこそ、Facebookを活用しているわけだ。これほど巨大なスケールでは、プラットフォーム上からこういった有害コンテンツを排除するのはかなり厄介な作業となる。その作業は少なくとも利益にはつながらない。Facebook上ではシェアをすることが勧められているが、その文化が原因でフェイクニュースの拡散がさらに進んでしまった。巨大であるからこそ、批判の対象にもなりやすい。剣で生きる者は剣で死ぬ、というわけだ。

3. フェイクニュースがFacebookの情報源としての信頼性を損ねた



フェイクニュース問題のおかげで我々が気づいたのは、思っていたよりも多くの人々がソーシャルメディアからニュースを入手しているという事実だった。67%のアメリカ人が(少なくとも一部の)ニュースをソーシャルメディアから入手している。これは前年の62%とくらべても大幅な上昇だ(ピュー・リサーチ・センター)。このなかでもFacebookの存在は大きい。Facebookからニュースを得ている人はそのうち45%、次がYouTubeで18%、そしてTwitterが11%だ。フェイクニュースを見分けることができる、というユーザーたちの自信も特に根拠はなさそうだ。BuzzFeedによると、Facebookを使えば使うほど、Facebook上でのフェイクニュースに騙される可能性が高いとのことだ。

4. FacebookのPR対策はそれほど効果を出していない



今年、Facebookは積極的なPRキャンペーンを展開していた。ユーザーはフェイクニュースを報告することができ、ファクトチェックのスタッフをABCニュース(ABC News)やアソシエイテッドプレス(The Associated Press)といったグループから雇い、フェイクニュースの検知に努めた。ジャーナリストたちのなかには、こういった取り組みを称賛する者もいたが、それは長くは続かなかった。1年が経ち、ファクトチェックスタッフたちは、自分たちがFacebookのPRのために過大に利用されたと指摘している。Facebook側における透明性の欠如が、ファクトチェックの障害になっていると、ガーディアン(The Guardian)が報じている。同時に、フェイクニュースはまだFacebook上でシェアされ続けているのだ。

5. 政治的なプロパガンダだけがフェイクニュースではない



フェイクニュースに関する注目のほとんどが、ロシアからのアメリカ大統領選挙に影響を与えようとする取り組みに対して注がれた。これは自然なことだ。しかし、Facebookのそのスケールを悪用しようとしているのは、それだけではない。中絶反対派のサイトであるLifeNews.comはFacebook上に100万人のフォロワーを抱えているが、このサイトもまたFacebook上で多くの誤った情報やフェイクニュースを拡散していたことをニューヨーク・タイムズ(The New York Times)は伝えている。Facebookによるフェイクニュースの定義や、利益を上げようとする拡散者を取り締まるというアプローチからは、こういったフェイクニュースサイトの拡大を抑えることが難しい。彼らは利益ではなくイデオロギーがモチベーションとなっているからだ、とニューヨーク・タイムズは語っている。

Lucia Moses(原文 / 訳:塚本 紺)