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これは、Pinterestが嫌いで嫌いでどうしようもないという米GizmodoのCranz記者の心の叫びである。

Pinterest(ピンタレスト)が嫌い。嫌で嫌でしょうがない。この嫌いという気持ちは、不正を訴える熱い気持ちとか、『スターウォーズ/最後のジェダイ』を嫌いっていうと「話が複雑でわかんないだけでしょ」と返す人たちに対する冷ややかな気持ちとはまったく違うタイプの嫌いです。慢性的に感じる体の痛みのような感じ、吐く直前や、はじめて生理になったときのような気持ちに似ているような。つま先から頭のてっぺん、歯の根元まで悪寒が走るいやぁな感覚。Google検索結果にPinterestがでると、この悪寒がやってきます。嫌い、とにかく嫌い。Pinterestは、現状のソーシャルメディアにおいて最も役に立たない存在です。なんの情報を与えることもない、人々をまとめることもない、なのに検索に図々しくでてくる。Pinterestで探していたものが見つかるなんてことは、絶対ない!

「あぁ、本当に嫌いだな」と改めて思ったのは、去年の年の瀬。Gizmodoの忘年会に向けて、パーティーメイクのアイディアを探していたときのことです。「ゴールド」「アイメイク」「ドラマティック」など、テキトーな言葉を打ち込み検索し、メイク系のYouTube動画や雑誌のメイク特集なんかがでてくるのを期待していました。が、検索結果のトップはPinterest。Pinterestをいくら見たって、出るのはポップアップの広告ばっかりで、役にたつ情報はないじゃないか……。

2009年、サービスが始まったときは、面白い情報を視的にまとめる「ピンボード」という位置づけでした。試したいレシピのリンクや気になるヘアスタイル、友達や旅の写真をまとめてポストすることもありました。当時、画像系サービスとしてのPinterestのライバルはもちろんInstagram(インスタグラム)。その後、Instagramがフィルター効果でセレブや若者から絶大な支持をうけ、ある種の特別感を出すいっぽう、Pinterestは誰でも使えるみんなのものという雰囲気を強めていきました。ここでいうPinterestのみんなとは、主に女性。2012年、ユーザー数が1000万人を超えたが、その80%は女性だったんです。

ソーシャルメディアの多くが男女比に大きな偏りがないなか、Pinterestの女性比率は圧倒的なものです。女性をターゲットにしたい層にとっては、Pinterestは非常に魅力的であり、我先にとコンテンンツを作っていきました。2012年の1000万人から5年、今年の4月にはアクティブユーザー数が1億7500万人を超えます。

Pinterestの成長の秘密は、何かとGoogle検索に絡んでくるところにあるでしょう。メイクにしろ服にしろ、何か検索するたびに上位結果に食い込んできます。正直なところ、発表されたアクティブユーザー数の半分は検索結果を見ようとして「ログインしてください」と表示されるのが嫌になって登録した人たちではないでしょうかね。さらにいえば、検索上位にPinterestがくるのも、1度クリックしたらサイトから抜け出せないからかもしれません。Pinterestに足を踏み込むと最後。使い方がよくわからないとアレコレクリックしているうちに、軽く20分たってしまいます。これなら、本屋で20分立ち読みしたほうが情報が得られるかも。

あとからあとからひっきりなしに湧いてくるPinterest、使い勝手が悪いです。表示される何千何百という画像をクリックしていく以外に、自分の求める情報を追求していく術はありません。しょうがなしに画像をクリックしていくと、求める情報のページに行き着くこともあれば、また画像が溢れるPinterestページに飛ばされていることも。タイトルだけで、なかなか必要な情報にたどり着かない、Pinterestあるあるとも言えるPinterestループです。

この使いにくさこそ、11月にPinterestの社長Tim Kendall氏が離職した理由でしょう。Kendall氏が退社したときは、なぜ追加資金1億5000万を調達し、2017年の売り上げが5億ドルを超え、株式公開を控えた時価総額123億ドルの会社をやめるのだろうと不思議に思ったものですけど、やっぱり翳りはあったんですね。Kendall氏(=Pinterest)は、もっと先を見ておくべきでした。結果、蓋を開けてみれば、2017年の広告収入は目標額に届かず、株式公開は2019年に延期。

ユーザーの多くが女性でありながら、会社に女性社員が少ないのも気になるところ。Kendall氏の後を引き継ぐ人物も男性ならば、ビジネスデベロップメントのトップとして新たに加わった人物も男性です。社内の女性比率は45%だが、役職についている女性は19%にすぎません。 女性に人気、女性のためのソーシャルメディアなんてのは表面上だけの話。中身は結局、「もっと美味しいレシピを、美しいメイクを、かわいいデコレーションを」と女性ユーザーを促しながら、男性が広告で動かしている会社なのでしょう。そのうえ大した情報も手に入らないし、使いにくい。あぁ、Pinterestが嫌いだ、なくなってしまえばいいのに。

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Source: JESEBEL, Pinterest(1, 2), Buisiness Insider, The Information, TechCrunch

Alex Cranz - Gizmodo US[原文]

(そうこ)