「伊藤くん A to E」で【D】の女・神保実希を演じる夏帆/撮影=大石隼土

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人の恋愛をのぞき見しているような感覚のドラマが話題になった「伊藤くん A to E」が、岡田将生&木村文乃W主演で映画化! 

【写真を見る】“ヘビー級処女”という役どころを体当たりで演じた夏帆/撮影=大石隼土

超モンスター級“痛男”の伊藤誠二郎(岡田将生)と、彼に翻弄(ほんろう)される4人の女性たち、そして彼女たちの恋愛相談を脚本のネタに使おうとしている崖っぷち“毒女”・矢崎莉桜(木村文乃)の姿を通し、女性たちの本音を赤裸々に描いた映画「伊藤くん A to E」。

1月12日(金)の公開を記念したリレー連載第5回は夏帆が登場する。伊藤に振り回される女性として、いろいろなタイプのキャラクターが登場するが、夏帆が演じるのはヘビー級処女で【D】の神保実希だ。

ドラマと映画で並行して撮影してきたという本作の撮影エピソードや、自身の“A”(愛らしい部分)と“E”(イタい部分)を交えながら、見どころを語ってもらった。

――いよいよ公開を迎えますが、心境はいかがですか?

撮影していたのがつい最近の出来事だと思っていたんですが、映画が完成して、お客さんに見ていただくことになって、あっという間だなあと感じています。

ドラマと並行して映画を撮るという形で、しかも内容がほとんど同じ時系列での話なんです。映画版はドラマで田中圭さんや、山田裕貴さん、中村倫也さんの3人が演じていた妄想上の“伊藤くん”を、岡田さんご本人が演じるのですが、私の回はドラマも岡田さんが伊藤くんを演じていたんです。

同じ場所で映画とドラマを、ほぼ同時期に撮っていたので、すごく不思議な感覚でした。

――映画とドラマでの違いはなかったのですか?

シチュエーションや役者は変わらないのですが、監督が違うとこんなにも描き方が変わるのだと思いました。もちろん、ドラマを映画の違いを出すためにあえてそう演出しているところもあると思うのですが、監督によってそのシーンの捉え方が全く違うので、撮影していてとても面白かったです。

――映画版のメガホンを取られた廣木隆一監督の演出についてはいかがでしたか?

すごくシャイで、言葉数が多い方ではないのですが、カメラが回っているときも、そうじゃないときも、じーっと観察されているんですよ(笑)。どういう人間なのか、じっと見極めていて、その人の持つ個性がそれぞれの役に反映されていたと思います。

「小手先で芝居をするな」じゃないですが、必要のないお芝居をしてしまったら「それは要らない」とバッサリ指摘されましたし、廣木さんにはうそが通用しない。

お芝居は「うそ」(フィクション)ではあるんですけど、その中でもうそのないように、と言いますか、ちゃんとその役として存在していればいい。基本的なことですが、相手のせりふをきちんと聞いて感じる、ということをおざなりにならないように意識しました。

――池田エライザさん演じる聡子との友情の面で、夏帆さん個人としてはこの2人の友情は理解できますか?

こういう関係は実生活ではなかったのですが、「分かるな〜」と共感できるところはありました。一番仲のいい友達に対して、恋愛感情まではいかないですけど、それに近い独占欲みたいなものを感じることがあるんですよね。

相手のことをすべて知りたいと思うし、その相手が他の人に夢中になっていると、すごく嫉妬をしてしまう。それでいて、相手と自分を比べて優劣をつけてしまったりして。そういう気持ちはすごく分かります。

――では、伊藤くんのような“モンスター級の痛男”が周りにいたら、夏帆さんは性格を直そうと接するか、一定の距離を置いて関わらないのか、どちらだと思いますか?

難しいですよね。恋愛が絡んでくるとたぶん周りが見えなくなるでしょうから。相手がどういう人物でも、自分の中で正当化してしまって美化しちゃうでしょうし…。

どういう人物なのか正常な目で見られなくなる。それが“恋の病”ということなんでしょうけど(笑)。その方と接してみないと分からない部分ですね。

実際に自分がそういう伊藤くんのような人と出会ったとしたら、警戒するでしょうね(笑)。人はそう簡単に変わらないと思うので、変えようとするのではなく、自分が変わっていくしかないと思います。

――伊藤くんって、大体の人が「あんなやつ理解できない…“けど”」という、“けど”がつく感じですよね。少しは分かる部分もあるというか。

もしかすると自分にもそういう部分があるから理解は“したくない”とも言えますよね。自分の駄目な部分を認めたくないというか、見ていて自分に返ってきて痛々しいというか。

伊藤くんのような人はいないだろうけど、でもちょっとどこかにいそう。そのバランスがとても絶妙なキャラクターですよね。

――それに対する実希の気持ちは理解できますか?

実希を演じていて頭では分かっていても、実際に動いてみると理解できない行動が多々ありました。「いくら鈍感でも、ここまでされたらさすがにクズケン(中村倫也)の気持ちに気付くでしょう!」とか(笑)。

本当に伊藤くんしか目に入っていないてことですし、それだけ盲目になる恋愛ってすごいですよね。でも、その純粋な真っすぐさが実希の魅力なんだと思います。

実希だけじゃなく、映画を見ていて思ったのが、それぞれのキャラクターがすごくいとおしいですよね。ツッコミどころはたくさんありますが、不器用で、一生懸命生きている。自然と応援したくなりました。

――タイトルの“A to E”にちなみまして夏帆さんのA(愛らしい部分)とE(イタい部分)を、それぞれ教えていただきたいのですが

私、食い意地だけはすごいんですよ! 食いしん坊というだけなので、“愛らしい”とは違いますかね(笑)。食べることに目がないですし、おいしいものにも目がないんです。

――特に何がお好きですか?

私はお肉が好きです! 特にホルモンですね。お肉以外にもおいしいものなら何でも好きですよ。ジャンル問わず。

――それに対してイタい部分は?

私「よくこの仕事をしているなあ」って自分でも思うくらい極度の恥ずかしがり屋なんですよ。周りの方にも言われるんですが、すぐ恥ずかしくなっちゃって(笑)。自分でも思いもよらない行動をしてしまったり、久しぶりに会った人だと恥ずかしくついぶっきらぼうになってしまったり…。「いい年してイタいなあ」って思います(笑)。

――人見知りなんですね。

そうなんですよ。自分でもよく人前に出る仕事をしているなって思います。特に舞台挨拶など、大勢の人が見に来る場所が本当に苦手で…(笑)。何年もこの仕事をしてきたんですけどね。

お芝居はせりふを言うので、自分の言葉ではないですし、自分として表に出るわけじゃないのでまだ大丈夫なんですけど、人前に出るのはいまだに慣れませんね。早く克服できるように頑張ります!(笑)(ザテレビジョン)