2018年は株式市場にとっては正念場になりそうです。その中で、資金が向かうであろう有望な分野を紹介します。

■2018年の株式市場の注目テーマ

 2018年は各国の中央銀行が量的緩和政策から引き締め政策に転換していくものと見られ、株式市場にとっては正念場になりそうですが、中長期的に有望な分野には資金が向かうと見られます。

 有望な分野として本稿で取り上げているのは量子コンピューター、全固体電池、無人化・自動化技術です。以前から注目されているテーマもありますが、2018年もトレンドワードとして相場の材料になる可能性が高い分野だと考えられます。

■量子コンピューター

 量子とは物質を形成する原子や光の粒である光子などの素粒子などを言います。量子コンピューターは極めて小さい量子の物理現象を利用した超高速で処理が可能なコンピューターのことです。量子コンピューターを実用化、商用化したことで有名になったのが、カナダの非公開企業であるDウェーブ・システムズです。同社の量子コンピューターは複数の選択肢がある場合に、最も効率的な答えを導き出すという組み合わせ問題、いわゆる最適化問題の処理に優れています。

 量子コンピューターに関連する日本株は少なく、Dウェーブ・システムズ関連株という状況です。また、量子コンピューターの普及にはまだ時間がかかるため、量子コンピューターの製造側よりも利用側に恩恵がありそうです。

●リクルート・ホールディングス(6098)

 傘下のリクルートコミュニケーションズが、量子コンピューターをマーケティング、広告の最適化に利用するため、Dウェーブ・システムズとの共同研究を本格化することを2017年5月に発表しています。

●ブレインパッド(3655)

人工知能(AI)、機械学習、データ解析関連のサービスを提供する同社ですが、量子コンピューターが同社ビジネスとの相性が良いと考えられます。

●エヌエフ回路設計ブロック(6864)

電子計測器を手掛ける同社の製品に、量子コンピューターにおける超電導デバイスの信号増幅を用途とする機器があります。

小野田 慎[著]