香港・フェニックステレビ(電子版)は日本にいる中国人留学生の体験談を掲載し、彼らが直面した困難を紹介した。写真は教室。

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香港・フェニックステレビ(電子版)は「都内で中国籍の女子大学院生・江歌(ジアン・ガー)さんが殺害された事件の影響もあり、日本の司法制度や中国人留学生の日本での生活に対しても関心を寄せる中国人が増えている。中国人留学生は日本で大きなグループとなっており、彼らはそれぞれに違った思いを胸に日本に来ている」とし、日本にいる中国人留学生の体験談を掲載し、彼らが直面した困難を紹介した。以下はその概要。

■日本に留学して5年の26歳女性

私の専攻は認知言語学で、博士号を取った。日本で学術を極めることは非常に困難なことである。日本の学者や大学教授らは自身の研究を非常に重視しており、わずかなミスも許さないからだ。

私の先生はとても厳しい人で、典型的な日本の学者だ。彼に師事する前、私は「学術研究は内容が最も重要で、細かい部分はある程度適当でも最後に調整すればいい」と考えていた。そのため、論文で参考にした文献の記述も大まかな記載だった。これが原因で先生に何度も怒られたことがある。

文献で使っていた記号は「:」なのか、はたまた「。」なのか。さらに、文献で引用した発言はいつどこで目にしたものなのか。図の線の太さや角度などなど。私は言語学ではなく数学を学んでいるのかと錯覚するほどだった。

同様のミスで先生に叱られ、泣いてしまったこともある。そのとき先生は、「君の研究は君個人だけでなく、学校や先生、さらには君の祖国をも代表している。君のミスが周りの人間に迷惑をかけることを認識しなさい」と学術に対する尊敬の念が足りないと激怒した。

怒られたときは不満もあり泣いてしまったが、その後、普段は温和で謙虚な教授らが学会で一歩も譲らず議論している姿を見て、何となく先生の言葉を理解できた気がした。私が見てきた日本の学者らは学術研究を何よりも大事にしており、彼らにとってそれは自身の尊厳や誇りが詰まっている存在なのだ。それが分かったとき、私の先生への不満は消え、かわいくさえ思えてきた。(翻訳・編集/内山)