生産台数51台の中でも由緒ある1台! プレストン・タッカー自身が所有していた「タッカー48」がオークションに登場

【ギャラリー】Tucker 48 auction15


現在の目から見ても、タッカーのクルマは全てが独特で斬新だと言えるだろう。同自動車メーカーが存在した短い期間に僅か51台が生産され、最終的に現存するのは47台のみ。中でも由緒正しい1台が、同社のプロモーション映像『The Tucker: The Man and the Car』に登場し、後にアーカンソー州知事となるロックフェラー氏に売却するまでの7年間、プレストン・タッカー氏自身がファミリーカーとして愛用した車両だ。
このオリジナル・カラーの500グレーで塗られている「タッカー48」(シャシー番号1029)は、当時インディアナポリス・モーター・スピードウェイで高速テストに使われ、フランシス・フォード・コッポラ監督、ジェフ・ブリッジス主演の映画『タッカー』(1988年公開)にも登場した。そのクルマが18日・19日に米国アリゾナ州で開催されるRMサザビーズのオークションに出品される。最低落札価格の設定はないものの、125万〜150万ドル(約1.4億〜1.7億円)の値が付く見込みだ。


このファストバックのセダンは2004年から個人所蔵となっていて、走行距離は1万9,199マイル(約3万898km)。1970年代から80年代にかけてはジェームス・ブラウンのマネージャーを務めたジャック・バートが所有し、その時に内装の張り替えと再塗装が行われた。しかしそれ以外は、全てオリジナルの状態で手入れも行き届いている。タッカー氏は自身が亡くなる前年の1955年に同車をスタンダード石油創業者ジョン・D・ロックフェラーの孫で1967年から1971年にかけてアーカンソー州の知事を務めたウィンスロップ・ロックフェラー氏に売却。同車はカリフォルニア州のブラックホーク博物館に短期間展示されていたこともある。「タッカー製自動車の中でも全てにおいて究極の1台」とRMサザビーズは記している。


このクルマ自体について説明すると、リアに搭載した水冷式のアルミ製水平対向6気筒エンジンが最高出力168hp、最大トルク51.4kgmを発揮。プリセレクタ式4速マニュアル・トランスミッションを介して後輪を駆動する。ペリメーターフレームや、衝突時に乗員を保護するロールバーが一体化されたルーフ、飛散防止ガラスを使ったフロント・ウィンドウ、そして取り外しが簡単なドライブトレインなど、多くの革新的な技術が採用されている。もちろん、ステアリングと連動してクルマの進行方向を照らし旋回時の視界に有効な3番目のヘッドライト、サイクロプス・アイも備わっている。

同モデルのシャシー番号1043は、5年前にバレットジャクソン・オークションで落札され、290万ドル(現在のレートで約3.3億円)の値を付けた。



By SVEN GUSTAFSON
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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