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昨年1月にアップされた「2017年注目の若手俳優は、この10人だ! 『ただのイケメン』ではなく演技を追求するプロフェッショナルたち」が好評だったことを受けて、今年も同様の企画にトライ。国民的俳優への可能性を秘めた10人の若手を厳選紹介していく。

セレクトの基準は、最近の出演作品で見せた演技と、今後出演予定が発表されている作品のラインナップ。『ひよっこ』(NHK)、『過保護のカホコ』(日本テレビ系)の好演で大ブレイクした竹内涼真に続くのは誰なのか?

○昨秋に絶賛を集めた3人の若手俳優

1人目は、昨秋のドラマで若手俳優最大のインパクトを残した遠藤健慎(17)。『明日の約束』(フジテレビ系)で連ドラ初出演ながら、物語の軸となる高校生・吉岡圭吾を演じた。毒母(仲間由紀恵)の支配、学校でのイジメ、バスケ部員を脅迫、不登校、スクールカウンセラーへの失恋、不可解な死……。シリアスな世界観の中、これほどの難役を演じ切ったことで、視聴者・業界関係者の双方から絶賛を集めた。今年は映画『ミスミソウ』に出演するほか、さらなる飛躍は間違いない。

金子大地

2人目は、同じ『明日の約束』でバスケ部キャプテン・長谷部大翔を演じた金子大地(21)。圭吾の死に苦しめられたほか、喫煙やネット動画騒動で追い込まれながらも、少しずつ成長していく姿を真摯に演じた。出演シーンこそ少ないものの、昨年はドラマ2作、映画6作に出演し、順調なステップを踏んでいるという段階。キャリア約3年にしては出演作が多く、イケメンぞろいの芸能事務所・アミューズの中でも期待値は高い。学生役を超えて刑事などの職業役への挑戦もありえるだろう。

渡邉剣

3人目も『明日の約束』でバスケ部員を演じた渡邉剣(21)。もともと「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」出身で『動物戦隊ジュウオウジャー』(テレビ朝日系)を経た正統派イケメンであり、事務所の先輩である向井理に続く存在となるか。今春は『花は咲くか』で映画初主演を飾り、「美大生で18歳年上男性に引かれる」という難しい役に挑む。何度となく『くりぃむクイズ ミラクル9』(テレビ朝日系)に出演するなどバラエティ対応も可能であり、露出はさらに増えそうだ。

○菅田将暉とのかけ合いが話題の演技派

中尾暢樹

4人目は、同じ『動物戦隊ジュウオウジャー』で主演を務めた中尾暢樹(21)。昨年は初ドラマとなった同作を2月まで演じたあと、『人は見た目が100パーセント』(フジテレビ系)、『あいの結婚相談所』(テレビ朝日系)に連続出演し、秋には主演映画『一礼して、キス』も公開されるなど充実の一年となった。イケメンぶりを生かした胸キュン系映画だけでなく、スポーツやピアノもOKの万能派だけに、幅広いジャンルの作品でその姿を見られるだろう。

5人目は、昨年の大河ドラマ『おんな城主 直虎』(NHK)の小野万福(亥之助)役で、菅田将暉と息の合った演技を見せた井之脇海(22)。さらに、朝ドラ『ひよっこ』(NHK)でも向島電機コーラス部の指導者役を演じて、ブレイクへの足がかりを作った。古風な顔立ちから時代物の出演が多いと思われがちだが、『午後の紅茶』CMのような学生役もこなせる万能型。昨年は『帝一の國』をはじめとする映画7作に出演し、バイプレーヤーの最前線に手が届くところまで来ている。

6人目は、今春スタートの朝ドラ『半分、青い』(NHK)でヒロイン・楡野鈴愛(永野芽郁)の弟・草太を演じる上村海成(20)。これまでは『テニスの王子様』『男水!』など舞台経験を重ね、小柄ながら身体能力の高さで知られている。朝ドラでは「行動派の姉にそっと寄り添う弟」という女性ウケしそうなキャラだけに、人気沸騰の可能性は高い。『渇き。』『俺物語!!』『ちはやふる』と大型映画の現場経験を武器に、一気のブレイクなるか。

○ジャニーズの新星と「モノが違う」2世

7人目は、ジャニーズ事務所のアイドルグループMr.KING・平野紫耀(20)。これまで2014年に深夜ドラマ『SHARK』(日本テレビ系)で主演を務めた以外は舞台中心の活動だったが、今年は『honey』『ういらぶ。』で映画連続主演を果たす。平祐奈と桜井日奈子をヒロインに迎えてのピュアなラブストーリーだけに、胸キュン映画の主演俳優として強くアピールすることになるだろう。さらに4月クールに連ドラ出演の噂もあり、次世代ジャニーズのトップまで待ったなし。

宮沢氷魚

8人目は、宮沢和史の長男であり、昨秋『コウノドリ』(TBS系)で俳優デビューを果たしたばかりの宮沢氷魚(23)。いきなり綾野剛、星野源、大森南朋、吉田羊ら主演クラスの俳優と共演することになったが、堂々とした演技を披露。今年1月からは『トドメの接吻』(日本テレビ系)で、乗馬クラブに所属するセレブ学生を演じる。「MEN'S NON-NO」(集英社)モデルのスリムな体型に、アメリカ人とのクォーターかつバイリンガルだけにハマリ役の可能性は高い。父親譲りの美声も含め、すでに大物のムードが漂っている。

寛一郎

9人目は、同じ2世俳優の寛一郎(21)。父親に佐藤浩市、祖父に三國連太郎を持つサラブレッドであり、昨年映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』で鮮烈なデビューを果たした。同作では山田涼介、村上虹郎との幼なじみ3人組をみずみずしく演じたほか、祖父の盟友・西田敏行とも共演。さらに、映画『心が叫びたがってるんだ。』でも中島健人、芳根京子ら同世代の先輩俳優と共演することで刺激を受けた。全身からにじみ出る本物感と、相反するような無垢さ……偉大な家系に相応しい逸材だ。

○『陸王』で大活躍した32歳の若手

最後の10人目は、『陸王』での熱演が記憶に新しい内村遥(32)。同作では「こはぜ屋」の係長でお調子者の安田利充を演じ、脱力ムードを添えるアクセントになったほか、スピンオフでは美咲(吉谷彩子)への恋が描かれる活躍ぶりを見せた。これまでコンスタントに連ドラ出演を重ね、ようやく大ヒット作にたどり着いたが、まだまだ若手の世代。これまで刑事モノが出演作の大半を占めていたが、今後は幅広い役柄のオファーがあるだろう。

いずれもイケメンなのはもちろん、若手俳優の出演枠争いを勝ち抜く強いメンタルの持ち主であり、スターダムにのし上がる可能性は十分。なかでも注目は、「朝ドラヒロインの相手役に抜てきされるのは誰なのか?」。福士蒼汰、坂口健太郎、竹内涼真らに続くべく切磋琢磨する姿を追いかけてみてはいかがだろうか。

■著者プロフィール木村隆志コラムニスト、芸能・テレビ解説者、タレントインタビュアー。1日のテレビ視聴は20時間(同時視聴含む)を超える重度のウォッチャーであり、雑誌やウェブに月間20本超のコラムを執筆するほか、業界通として各メディアに出演&情報提供。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーでもあり、著書に『トップ・インタビュアーの聴き技84』など。